台湾では、会社設立や増資のときに、資本金が実際に払い込まれたことを会計士が確認し、報告書を作成します。これが資本金の査核です。

いつ必要か

流れ

  1. 資本金を指定口座に送金(外国からの出資は投資承認後)→ 外国人投資審査
  2. 銀行の入金証明などを会計士へ
  3. 会計士が査核し報告書を作成
  4. 報告書を添えて登記申請

準備するもの(例)

  • 送金・入金の証明
  • 投資承認の書類
  • 会社の基本書類(定款など)→ 定款

注意点

  • 資本金を払い込んだ後、すぐに出資者へ戻すことは問題になる
  • 送金名目の誤りは手続きの遅れにつながる

法律上の根拠(会社法第7条)

会社法第7条には、次のように定められています。

  • 設立登記を申請するときの資本額は、会計士の査核・証明(查核簽證)を受ける必要がある
  • その書類は、設立登記の申請時か、設立登記から30日以内に提出する
  • 変更登記(増資など)の資本額は、申請の前に会計士の査核・証明を受ける

設立時は「登記後30日以内」の提出も認められていますが、増資の場合は申請の前に終わらせておく必要があります。この違いに気をつけてスケジュールを立てましょう。具体的な手続きは設立手続きと費用・資本金・スケジュールをご覧ください。

払い込んだふり・資本金の返還は刑事罰の対象(会社法第9条)

第9条では、次の行為を禁止しています。

  1. 株主が実際には払い込んでいないのに、申請書類で全額払い込んだと書く
  2. 払い込んだ後、登記が済んでから株主にお金を返す、または株主に引き出させる

これに当てはまると、会社の責任者はそれぞれ5年以下の懲役・拘役、または50万元以上250万元以下の罰金(併科もあり)の対象になります。さらに、責任者は株主と連帯して、会社や第三者が受けた損害を賠償する責任を負います。有罪判決が確定すると、登記の取り消しにもつながります(判決確定前に補正した場合を除く)。

「登記のために一時的に借りたお金を入れて、すぐ返す」といった方法はとらないでください。

会社の種類による違い

  • 有限会社(有限公司):第100条により、資本総額は株主が全額払い込む必要があり、分割払いや外部からの募集はできません。
  • 株式会社(股份有限公司):第156条により、額面株式か無額面株式のどちらかを選びます。現金のほか、会社に対する金銭債権や、事業に必要な財産・技術で出資することもできます(金額の決め方には要件があります)。

どちらを選ぶかは会社形態の比較をご覧ください。

最低資本金について

一般の業種で最低資本金の制限があるかどうかは、この記事では未確認です。許認可が必要な業種では、別に資本金の要件が設けられていることがあります。営業項目を決めるときにあわせて確認しましょう。

外国からの出資の場合

日本などから資本金を送るときは、通常、先に投資審査の承認を受けます(外国人投資審査)。送金の名目や口座の手続きは銀行口座と送金をご覧ください。為替レートによって入金額が予定より少なくなることもあるので、送金する金額には余裕を持たせましょう。

よくある質問

Q. 会計士は誰に頼んでもいいですか? A. 台湾の会計士(會計師)による査核・証明が必要です。具体的な依頼先の選び方は依頼先の比較をご覧ください。

Q. 費用はどのくらいですか? A. 事務所によって異なり、この記事では未確認です。必ず見積もりを取って比べましょう。

Q. 増資でも査核は必要ですか? A. はい。第7条第2項により、変更登記の前に査核・証明を受ける必要があります。

チェックリスト

  • [ ] 外国からの出資なら、投資審査の承認を受けた
  • [ ] 送金の名目と金額を確認した
  • [ ] 増資の場合は、登記申請の前に査核を終えた
  • [ ] 登記の後に資本金を株主に返していない

査核をスムーズに進めるコツ

査核で確認されるのは、「誰が」「いつ」「いくら」払い込んだかが記録と一致しているかです。次の点を前もって整理しておくと、会計士とのやり取りが少なくなります。

  • 出資者の名前と送金した人の名前を一致させる:出資者以外の名前で送金すると、説明の資料が必要になる可能性があります。
  • 定款や株主名簿の出資額と、実際の入金額を一致させる:手数料が差し引かれて金額が足りなくなっていないかを確認しましょう。
  • 入金後の口座の動きを記録しておく:登記の前後にお金を引き出す場合は、使い道がわかる記録を残しておきましょう。第9条の資本金の返還と誤解されないためです。

これらの書類の具体的な様式や、会計士が求める追加資料は、事務所によって違う可能性があり、この記事では未確認です。

登記後に続く手続き

資本金の査核と登記が終わった後も、税籍の登録や毎年の決算などが続きます。株主・役員の情報の申告も関係します(実質受益者の申告が必要かどうかは未確認)。全体の流れは年間コンプライアンスと実質受益者の申告をご覧ください。増資をするときは、変更登記の手続きとあわせて、もう一度査核が必要です。

関連ガイド

参考資料

  • 経済部商業発展署 https://gcis.nat.gov.tw/ (閲覧日 2026-10-23)
  • 全国法規資料庫「会社法」https://law.moj.gov.tw/ (確認先)
  • 全国法規資料庫「公司法」第7条・第9条・第100条・第156条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=J0080001 (閲覧日 2026-10-23)

內部編輯附錄

一般業種最低資本額:本文標未確認(fact_review)。查核所需文件樣式未確認。實質受益人申報義務本身見B41附錄,仍屬未確認,本文僅連結。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。