3つの方法
| 方法 | 特徴 | 向いている場合 |
|---|---|---|
| 直営 | 自社で出店。管理しやすいが投資大 | ブランド管理を最優先 |
| マスターフランチャイズ | 台湾の企業に展開権を付与 | 現地パートナーの力を使いたい |
| 合弁 | 台湾企業と共同出資 | リスクと知見を分け合う |
パートナー選び
- 財務・店舗運営の実績 → 台湾企業の調べ方
- 出店計画と資金力
契約で決めること
- 地域・期間・出店数の目標
- ロイヤルティ・加盟金
- 品質基準、食材の調達
- 商標の使用許諾 → 商標登録
- 契約終了時の扱い
情報開示
台湾では、公平交易委員会(公平会)が「公平交易委員會對於加盟業主經營行為案件之處理原則」(最終改正:2018年8月1日)を定めています。詳しくは下で説明します。
公平会の処理原則のポイント
対象になる「加盟経営関係」
処理原則の第2点では、加盟経営関係を次のように定めています。 - 加盟業主(本部)が、契約によって、商標や経営のノウハウなどの使用を加盟店に認める - 本部が加盟店の経営を協助・指導する - 加盟店が本部に対価を払う、継続的な関係
ただし、卸値と同じか低い価格で商品を買って転売するだけの関係は含まれません。
また、本契約の前に、加盟希望者が費用を払い、仮契約・予約票・意向書などに署名して、やめた場合は費用を没収するなどと約束する関係を「予備加盟経営関係」としています。
事前に開示する7つの情報(第3点)
本部は、加盟経営関係または予備加盟経営関係を結ぶ10日前、個別の事案で合理的と認められる期間、または双方が約束した期間までに、次の情報を相手に提供して検討してもらう必要があります。
| No. | 開示する情報 |
|---|---|
| 1 | 営業を始める前の費用(加盟金、研修費、商品・原材料、設備、内装工事など)の金額または見込み額 |
| 2 | 営業中の費用(ロイヤルティの計算方法、経営指導、販促、商品・原材料など)の金額または見込み額 |
| 3 | 使用を認める商標権・特許権・著作権などの権利の名前、使用の範囲、制限 |
| 4 | 経営の協助・研修指導の内容と方法 |
| 5 | 加盟店の営業区域に、同じチェーンの店を出す計画 |
| 6 | 契約期間中の制限(本部が指定する仕入れ先からの購入、最低発注量、指定の設備や内装業者など) |
| 7 | 契約の変更・終了・解除の条件と処理の方法 |
情報は、紙のほか、メール、電子記録媒体、SNS、メッセージアプリで提供できます。提供したかどうかは、本部が証明する必要があります。
正当な理由(既存の加盟関係の継続・拡大、本部が客観的にその情報を持っていない、情報の格差がない場合)があれば、提供しなくても違反にはなりません。
契約の審査期間と交付(第4点)
- 契約の前に、少なくとも5日間(または個別に合理的と認められる期間)、契約書を検討する期間を相手に与える
- 契約の日から30日以内に、契約書を相手に渡す(本部に責任のない理由で遅れた場合を除く)
違反した場合
第3点・第4点に違反し、取引の秩序に影響する場合は、公平交易法第25条(欺罔・顕著に不公平な行為の禁止)の違反になります(第5点)。公平会の説明資料では、第42条により、期限を決めて停止・改善を命じ、5万〜2,500万台湾元の過料を科すことができるとしています。
マスターフランチャイズで注意すること
マスターフランチャイズでは、日本の本部が台湾の企業(マスター)に展開する権利を与え、マスターが台湾で加盟店を募集する形が考えられます。このとき、台湾で加盟店を募集するマスターが、処理原則の「加盟業主」として情報開示などの対応をすることになると考えられますが、具体的な扱いは契約の形によって変わる可能性があるため、専門家に確認しましょう。
日本の本部としては、マスターとの契約で次の点を決めておくと安心です。 - マスターが台湾の規制(情報開示、契約の審査期間など)を守ること - 加盟店に開示する資料の内容を、日本の本部が確認できること - ブランドの品質基準を守れない場合の対応 - マスター契約が終わったときの、加盟店との関係の扱い
展開の前に確認すること
| 項目 | 内容 | 関連ページ |
|---|---|---|
| 商標 | 台湾での商標登録の状況 | 商標登録 |
| 投資 | 外国からの投資の審査が必要か | 外国人投資の許可 |
| 会社 | 直営・合弁の場合の会社の形 | 会社の種類 |
| 店舗 | 物件探し、立地 | 店舗の立地 |
| 契約 | 契約書の確認 | 契約書の注意点 |
| 業種の許可 | 飲食・美容などの業種ごとの規制 | 食品小売 |
よくある質問
Q. 加盟金やロイヤルティの相場はありますか? A. 業種やブランドによって大きく違うため、この記事では金額は書きません。
Q. 処理原則は法律ですか? A. 処理原則は、公平会が公平交易法第25条の違反かどうかを判断するときの考え方を示したものです。民法上の責任は、裁判所が判断する別の問題です。
Q. 日本の開示資料をそのまま翻訳して使えますか? A. 台湾の処理原則の7つの項目を満たしているか確認が必要です。翻訳だけでは足りない可能性があります。
加盟店の募集を始める前のチェックリスト
- [ ] 7つの情報をまとめた開示資料(繁体字)を作った
- [ ] 資料を渡した日と方法を記録する仕組みがある
- [ ] 契約書を検討する期間(少なくとも5日)を確保した
- [ ] 契約から30日以内に契約書を渡す手順を決めた
- [ ] 弁護士など専門家に資料と契約書を確認してもらった
関連ガイド
参考資料
- 公平交易委員会 https://www.ftc.gov.tw/ (閲覧日 2026-10-23)
- 公平交易委員會主管法規共用系統「公平交易委員會對於加盟業主經營行為案件之處理原則」https://law.ftc.gov.tw/law/LawContent.aspx?id=FL027606 (閲覧日 2026-10-23)
- 公平交易委員會「加盟業主經營行為案件之規範與案例說明」https://www.ftc.gov.tw/upload/promo/9-1120816.pdf (閲覧日 2026-10-23:公平交易法第25条・第42条)
內部編輯附錄
公平會加盟處理原則(107-08-01)第2-5點、公平法§25/§42罰鍰(公平會說明資料)已核。外國投資審查・商標實務細節未核。合弁出資比率限制未核。professional_review pending。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。