会社を作ったり店舗を借りたりする前に、台湾の顧客が本当に買ってくれるかを小さく試すのがテストマーケティングです。大事なのは「何を確かめたいか」を先に決めることです。
まず仮説を書く
| 仮説の例 | 確かめ方 |
|---|---|
| この価格帯で買ってもらえる | 価格を変えて販売、購入率を見る |
| 日本製であることが購入理由になる | 訴求を変えた広告の反応を比べる |
| リピートがある | 一定期間後の再購入率 |
| この販路が合う | 複数の販路で同時に試す |
仮説は、市場調査の「まだ分からないこと」から作ります → 市場調査の進め方
主な方法
| 方法 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 越境EC(日本から台湾へ販売) | 法人なしで始められる | 配送・関税・返品、食品・化粧品は規制確認 |
| 台湾のECモール出店 | 現地の購買行動を見られる | 出店条件、決済、物流 |
| ポップアップストア・催事 | 対面で反応を見られる | 場所代、在庫の輸入手続き |
| 展示会 | バイヤーと商談できる | 出展準備期間 |
| クラウドファンディング | 予約販売で需要を測れる | 実行者の条件、発送義務 |
期間と終了条件を決める
- 「どの数字がいくつなら次へ進むか」を事前に決める
- 結果が悪かったときの撤退や改善の基準も書いておく
法規制の確認
食品・化粧品・医療機器・電気製品などは、テスト販売でも輸入・表示の規制がかかります → 食品の輸出。ブランドを使うなら、先に商標も確認 → 商標登録
次にすること
確かめたい仮説を3つまでに絞り、それぞれに合う方法を一つ選びましょう。進出の入口は台湾進出のマーケティングへ。
テスト販売でも守る必要がある台湾の法令
テストマーケティングは小さな規模で行うことが多いですが、台湾の消費者に実際に売る以上、通常の販売と同じ法令がかかわります。方法ごとに、確認したい条文を整理します。
ECで売るとき:7日間の解約
- 通信販売(通訊交易)で契約するときは、事業者の名称・代表者・営業所・連絡先、商品の内容・価格・支払い方法・引き渡し方法、解約の期限と方法などを、分かりやすく書面で消費者に伝える必要があります(消費者保護法第18条)。
- 通信販売の消費者は、商品を受け取ってから7日以内なら、商品を返すか書面で知らせることで、理由を説明せず、費用も負担せずに契約を解除できます。合理的な例外は行政院が決めています(同法第19条)。
- 解約の情報を伝えていなかった場合、7日の期間は情報を伝えた日の翌日から数えます。ただし、最初の7日の起算から4か月を過ぎると解約権は消えます(同条第3項)。
テスト販売では、返品の受け付け方法と、返品された商品をどう処理するか(日本へ戻すか、台湾で処分するか)も、事前に決めておきます。返品率も、仮説を確かめるときの数字の一つになります。
「企業経営者」として扱われる範囲
消費者保護法第2条では、商品を設計・生産・製造・輸入・販売したり、サービスを提供したりすることを営業とする者を「企業経営者」としています。テスト販売で台湾の代理店や輸入者と組む場合も、販売者・輸入者として消費者に対する責任を負う立場になりえます。契約で、返品や問い合わせに誰が対応するかを決めておきましょう。
広告の訴求を比べるとき
公平交易法第21条は、商品や広告で、価格・品質・内容・原産地・製造者などについて、事実と違う表示や誤解を招く表示をすることを禁止しています。「日本製」を訴求する広告を試す場合は、実際の製造地と表示が合っているかを確認します。A/Bテストで表現を変えるときも、どちらの表現も事実に基づいている必要があります。
食品をテスト販売するとき
- 食品の容器・外包装には、中国語と通用の記号で、品名、内容物、正味量、食品添加物、製造業者または国内の責任業者の名称・電話・住所などを表示します(食品安全衛生管理法第22条)。
- 中央主管機関が公告する種類・規模の食品業者は、登録しないと営業できません(同法第8条)。
ポップアップストアや催事で食品を売る場合は、だれが国内の責任業者になるかを先に決めておきましょう → 台湾への食品輸入
日本から越境で売るときの営業税
営業稅法第2条の1と第6条第4号により、台湾に固定の営業場所がない外国の事業者が、インターネットなどで台湾の個人に電子勞務(デジタルのサービス)を売る場合は、営業税の納税義務者になります。財政部は、この稅籍登記が必要になる年間の売上の基準を、2025年4月7日から60万元に引き上げています。
この規定は電子勞務(オンライン講座やアプリ、デジタルコンテンツなど)が対象です。モノを日本から送る越境ECの場合は、輸入時の関税・営業税の扱いになるため、別に確認してください。
終了条件の例
| 方法 | 数字の例 | 決め方 |
|---|---|---|
| EC | 購入率、返品率、再購入率 | 期間と最低の注文数を先に決める |
| ポップアップ | 来店数に対する購入数 | 日ごとに記録し、場所の違いも書く |
| 展示会 | 商談の件数、見積もり依頼の数 | 名刺の数ではなく次の行動の数で見る |
| クラウドファンディング | 支援者数、平均の支援額 | 発送までの費用を差し引いて評価する |
ここの数字はあくまで項目の例で、合格ラインの値は自社の原価と目標から決めてください。結果が基準に届かなかった場合も、どの仮説が外れたのかを記録しておくと、次の改善に使えます。
購入者のデータの扱い
テスト販売で集めた購入者の氏名・住所・メールアドレスは個人情報です。集めるときは、目的や利用の範囲などを本人に伝える必要があります(個人資料保護法第8条)。リピート率を調べるためにメールを送る予定なら、その目的も最初に伝えておきます。
関連ガイド
参考資料
- ジェトロ 台湾 https://www.jetro.go.jp/world/asia/tw/ (閲覧日 2026-10-23)
- 本稿は手法の一般的な整理で、特定サービスの料金・条件は記載していません。
- 全国法規資料庫「消費者保護法」第2条・第18条・第19条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=J0170001 (閲覧日 2026-10-23)
- 全国法規資料庫「公平交易法」第21条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=J0150002 (閲覧日 2026-10-23)
- 全国法規資料庫「食品安全衛生管理法」第8条・第22条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=L0040001 (閲覧日 2026-10-23)
- 全国法規資料庫「營業稅法」第2条の1・第6条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=G0340080 (閲覧日 2026-10-23)
- 全国法規資料庫「個人資料保護法」第8条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=I0050021 (閲覧日 2026-10-23)
- 財政部 境外電商の稅籍登記の基準(年間60万元、2025年4月7日から)https://www.mof.gov.tw/ (閲覧日 2026-10-23)
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不列特定平台抽成(未核實)。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。