毎月の流れ
- 勤怠の締め(残業・休暇)
- 総支給額の計算(基本給、手当、残業代)
- 控除(労保・健保の本人負担、源泉徴収)
- 雇用主負担の計算(労保・健保・退職金6%以上)→ 退職金
- 支払と給与明細の交付
- 賃金台帳への記録
残業代
1日8時間・週40時間を超える労働には割増が必要(最初の2時間は1/3以上、次の2時間は2/3以上:ジェトロ)。
注意点
2026年の最低賃金
勞動部の発表(2025年9月26日)と公告(2025年10月21日、勞動條2字第1140148807號)では、2026年1月1日から最低賃金を次のとおりにしています。
| 区分 | 金額 |
|---|---|
| 月給 | 29,500台湾ドル |
| 時給 | 196台湾ドル |
台湾では2025年1月1日から「最低工資法」が施行され、それまでの「基本工資」に代わって最低賃金(最低工資)の制度になりました。月給制の社員が残業した場合などの時給は、月給を240で割って計算します。
賃金の支払いのルール(勞動基準法)
| 項目 | 内容 | 条文 |
|---|---|---|
| 賃金の範囲 | 労働の対価として支払うもので、賃金・給料、各種の手当、ボーナスなどの名目で毎月決まって支払うものを含む | 第2条 |
| 支払い方 | 法定通貨で、全額を直接労働者に支払う(特約などの例外あり) | 第22条 |
| 支払いの回数 | 特約がなければ毎月2回以上(月払いの前払いの約束があれば毎月1回以上) | 第23条 |
| 明細 | 賃金の内訳を労働者に渡す | 第23条 |
| 賃金台帳(工資清冊) | 作成し、5年間保管する | 第23条 |
| 罰金としての天引き | 違約金や賠償の前払いとして賃金から差し引けない | 第26条 |
残業代の計算(第24条)
| 場面 | 割増 |
|---|---|
| 平日の延長時間 最初の2時間 | 時給 ×1と1/3以上 |
| 平日の延長時間 次の2時間 | 時給 ×1と2/3以上 |
| 休息日の労働 最初の2時間 | 時給 ×1と1/3以上を加算 |
| 休息日の労働 3時間目以降 | 時給 ×1と2/3以上を加算 |
例えば月給36,000台湾ドルの社員の時給は150台湾ドル(36,000÷240)で、平日に2時間残業した場合の残業代は400台湾ドル(150×4/3×2)以上です。
労働時間と勤怠記録
法定の労働時間(第30条)
第30条では、正常な労働時間は1日8時間、1週40時間を超えてはならないとしています。会社は社員の出勤記録を作って5年間保管し、記録は分単位で書く必要があります。社員から求められたら、記録の写しを渡さなければなりません。
残業の上限(第32条)
第32条では、残業をさせるには労働組合の同意(組合がなければ労使会議の同意)が必要です。上限は次のとおりです。 - 正常な時間と残業を合わせて1日12時間まで - 残業は1か月46時間まで - 組合や労使会議の同意があれば1か月54時間まで、ただし3か月で138時間まで
休みと祝日
- 第36条:7日ごとに2日の休み(例假1日、休息日1日)
- 第39条:祝日などは賃金を支払い、社員の同意を得て働かせたら賃金を2倍にする
毎月の給与計算でよく引かれるもの
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 労工保険・就業保険・健康保険の本人負担分 | 等級表にもとづく(金額は各機関の最新の表で確認) |
| 退職金の任意拠出 | 本人が選んだ場合、賃金の6%まで(勞工退休金條例第14条) |
| 所得税の源泉徴収 | 税務当局の基準による(この記事では率は未確認) |
違反した場合(第79条)
第79条では、第21条(最低賃金)、第22〜25条(賃金の支払い)、第30条・第32条(労働時間・残業)、第34〜41条(休み)などに違反した場合、2万〜100万台湾ドルの罰鍰を科すとしています。会社の規模や違反の件数などによって、さらに重くなることがあります。
よくある質問
Q. 日本と同じ月1回払いにできますか? A. 第23条では、特約がなければ毎月2回以上とされています。月1回払いにするなら、労働契約や就業規則で約束しておきましょう。
Q. 最低賃金は毎年変わりますか? A. 毎年見直しが議論されます。最新の金額は勞動部の発表で確認してください。
給与計算の流れ(月次)
- 勤怠の締め:出勤記録(分単位)から、正常な時間・残業・休息日の労働・祝日の労働を集計します。
- 基本給と手当:毎月決まって支払う手当は、第2条の賃金に含まれる点に注意します。
- 残業代:月給÷240で時給を出し、第24条の割増率をかけます。
- 最低賃金のチェック:月給が29,500台湾ドル、時給が196台湾ドルを下回っていないか確認します(2026年)。
- 控除:保険料の本人負担分、退職金の任意拠出、源泉徴収など。罰金としての天引きはできません(第26条)。
- 支払いと明細:法定通貨で全額を本人に支払い、内訳の明細を渡します。
- 記録の保管:賃金台帳と出勤記録をそれぞれ5年間保管します。
日本の本社が気をつけたいこと
- 日本の「みなし残業」の考え方を、そのまま台湾で使えるかは未確認です。導入するなら台湾の専門家に確認してください。
- 管理職を残業代の対象外にする扱いも、日本と同じとは限りません(この記事では未確認)。
- 給与計算を外部の会社に任せる場合も、法律上の責任は雇用している会社にあります。
Q. 時給の社員にも最低賃金はありますか? A. あります。2026年は時給196台湾ドルです。
※この記事は一般的な情報です。実際の給与計算は専門家に確認してください。
Q. 出勤記録は紙でもいいですか? A. 第30条は記録を分単位で書き、5年間保管することを求めています。紙かシステムかにかかわらず、この条件を満たし、社員から求められたら写しを渡せるようにしておきましょう。
関連ガイド
参考資料
- ジェトロ「台湾 外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用」https://www.jetro.go.jp/world/asia/tw/invest_05.html (閲覧日 2026-10-23)
- 勞動部「115年1月1日起每月最低工資調整為29,500元」https://www.mol.gov.tw/1607/1632/1633/84947/ (閲覧日 2026-10-23)
- 行政院公報 最低工資公告 https://gazette.nat.gov.tw/EG_FileManager/eguploadpub/eg031198/ch08/type1/gov82/num27/Eg.htm (閲覧日 2026-10-23)
- 全国法規資料庫「勞動基準法」第2・21〜24・26・30・32・79条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=N0030001 (閲覧日 2026-10-23)
內部編輯附錄
OK。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。