台湾の就労許可が下りない理由|不許可になる4つの事由と、申請前3年以内の8つの違反
不許可の事由は4つ。虚偽資料、健康診断の不合格、書類不備、資格審査標準に合わない場合。

台湾の就労許可は、書類を出せば自動的に下りるものではありません。許可の可否は、「雇主聘僱外国人許可及管理辦法」と、「外国人從事就業服務法第46條第1項第1款至第6款工作資格及審查標準」(以下、資格審査標準)で決まり、条文に当てはまる事情があると、許可は出ません。この記事では、専門職の外国人(辦法でいう「第一類外国人」)の許可が下りない事由と、許可の後に取り消される事由を、条文にもとづいて整理します。外国人の看護や漁業などの職種(第二類)は別の規定で、ここでは扱いません。個別の審査の運用や、不許可の割合は、条文からは分かりません。
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辦法が定める不許可の4事由
辦法第14条は、雇主が第一類外国人の聘僱許可または展延を申請したとき、中央主管機関が許可の全部または一部を出さない事由を、次の4つと定めています。
- 虚偽または失効した資料を提出した。
- 受聘僱外国人の健康検査管理辦法による健康診断が不合格だった。
- 申請の規定に合わず、期限を決めて補正を求められたのに、期限内に補正しなかった。
- 就業服務法第46条第2項の標準(資格審査標準)に合わない。
3つ目は、提出書類の不備が、補正の機会を逃すと不許可につながることを示しています。1つ目の「失効した資料」の具体例は、条文には書かれていません。
資格審査標準に合わない場合
4つ目の事由に当たる主な場面は、次のとおりです。
- 仕事の内容が、資格審査標準第4条の15分野に当たらない。
- 学歴と経験が、第5条の4ルート(資格証書、修士、学士+2年、多国籍企業1年、経験5年)のどれにも当たらない。
- 月給が、勞動部の公告額を下回る(第8条)。
- 契約の履行のための90日以下の派遣は第5条の制限を受けませんが、申請日の前1年間の期間と合計して90日を超えると、第5条の資格が必要になります(第7条)。
- 国内の労働者の権益を保護する観点から、中央主管機関が定める申請人数(名額)を超える(第3条)。
第3条は、国内の就業市場の状況、雇主の業種、規模、採用計画、営業の成績、国民経済への貢献を踏まえ、中央主管機関が申請できる人数を決めることができると定めています。
申請日前3年以内の8つの違反
資格審査標準第2条の1は、申請日の前3年以内に、外国人本人に次のいずれかの事情があると、許可の対象にしないと定めています。
| 番号 | 事情 |
|---|---|
| 1 | 許可を受けずに仕事をした |
| 2 | 許可を受けた雇主以外のために仕事をした |
| 3 | 雇主の指示がないのに、許可された仕事以外を自分で始めた |
| 4 | 3日連続で欠勤し、連絡が取れなくなった |
| 5 | 健康診断を拒否した、または不実の検体を提出した |
| 6 | 就業服務法第48条第2項、第3項、第49条による命令に違反し、情節が重大 |
| 7 | 台湾のその他の法令に違反し、情節が重大 |
| 8 | 提供すべき資料を拒否した、または不実の資料を提供した |
過去に台湾で働いた経験のある日本人が、転職や再赴任で申請する場合は、この8項目を確認します。
許可の後に取り消される場合
許可が出た後でも、就業服務法第73条により、次のいずれかの事情があると、聘僱許可は取り消されます。許可された雇主以外のために働いた、雇主の指示なしに許可された仕事以外をした、3日連続で欠勤して連絡が取れなくなったか、雇用関係が終わった、健康診断を拒否した、不合格だった、命令に重大に違反した、台湾の他の法令に重大に違反した、提供すべき資料を拒否した、などです。
第74条は、許可期間が終わった外国人や、許可を取り消された外国人は、直ちに出国させ、台湾で働いてはならないと定めています。
雇主側の事情
就業服務法第72条は、雇主が一定の事情に当たると、その雇主の招募許可と聘僱許可の全部または一部を取り消すと定めています。第72条は、第8号から第11号の外国人を雇う雇主向けの第54条の事由だけでなく、職種を問わない第57条の各号(許可のない外国人の雇用、パスポートの不法な保管など)と、第60条(送還の費用)も引いています。そのため、専門職の外国人を雇う雇主も、第57条などに当たると、招募許可と聘僱許可を取り消されることがあります。どの事由が専門職の雇主に当たるかの細目は、この記事では確認していません。
手順
- 仕事が資格審査標準第4条の15分野に当たるか、先に確認する。
- 学歴と経験の証明書類を、第5条のルートごとに整理する。
- 月給が公告額以上か、勞動部の最新の公告で確認する。
- 本人について、申請日前3年以内の8つの違反がないか、台湾での過去の勤務歴を含めて確認する。
- 申請書類に、虚偽や期限切れの資料がないか、提出の前に点検する。
- 補正の通知を受けたら、決められた期限内に補正する。
注意点
- 不許可の通知の理由は、書面ごとに記載が異なります。実際の通知の文言は、この記事では確認していません。
- 補正の期限に遅れると、事由3として不許可になります。通知を受けた日から期限を数えて、早めに対応します。
- 許可を得た後も、仕事の内容や雇主の変更には、別の許可が必要です。
よくある質問
書類に不備があると、すぐ不許可になりますか。
辦法第14条第3号は、期限を決めて補正を求められたのに、期限内に補正しなかった場合を不許可の事由としています。補正の機会が与えられた場合は、期限内に補正すれば、この事由には当たりません。
過去に台湾で無断で働いたことがあると、許可に影響しますか。
資格審査標準第2条の1により、申請日の前3年以内に、許可を受けずに働いたことがあると、許可の対象になりません。3年を超えた過去の事情は、この条文の対象外です。
許可を取り消されたら、すぐに出国しなければなりませんか。
就業服務法第74条第1項により、許可を取り消された外国人は、直ちに出国させる対象になります。ただし、外国人の留学生などは、同条第3項の例外があります。
月給が公告額に足りないと、必ず不許可になりますか。
第1号の専門職では、資格審査標準第8条により、月給が公告額を下回ってはなりません。公告額に満たない場合は、辦法第14条第4号(標準に合わない)に当たります。
出典
- 全國法規資料庫「雇主聘僱外國人許可及管理辦法」第14條(2026-10-19 查證):中央主管機關應不予聘僱許可或展延聘僱許可之全部或一部。
- 全國法規資料庫「外國人從事就業服務法第四十六條第一項第一款至第六款工作資格及審查標準」第2-1・3・8條(2026-10-19 查證):於申請日前三年內不得有下列情事之一。
- 全國法規資料庫「就業服務法」第72・73・74條(2026-10-19 查證):雇主聘僱之外國人,有下列情事之一者,廢止其聘僱許可。