台湾の税金の滞納と延滞の扱い|稅捐稽徵法第20条は3日遅れるごとに滞納額の1%の滞納金、30日を過ぎると強制執行に移送、延期・分期納付は最長3年(第26条の1の分期納付は利息つき)
3日遅れるごとに滞納額の1%の滞納金。30日過ぎると強制執行へ。延期・分期納付は最長3年。

台湾の子会社が、営業税や営利事業所得税を期限までに納められなかったとき、または追徴の通知を受けたときは、納付が遅れた日数に応じて、滞納金がかかります。遅れが続くと、強制執行や、財産の保全、出国の制限が行われることもあります。この記事では、台湾の稅捐稽徵法の第20条、第24条、第26条、第26条の1、第27条、第48条の1にもとづいて、滞納金の計算、強制執行への移送、延期・分期納付、財産の保全措置、自主的な補報補繳の扱いを整理します。税務調査の手続きや、罰鍰の細則は、この記事では扱いません。
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滞納金の計算
稅捐稽徵法第20条は、税法の規定で、期限を過ぎて納めたときに滞納金を加えるべき税について、3日遅れるごとに、滞納額の1%の滞納金を加えると定めています。30日を過ぎても納めない場合は、強制執行に移します。
つまり、30日遅れた場合、滞納金は、1%の10回分に当たります。(計算は本稿のものです。)
不可抗力や、納税義務者の責任でない事由で、延期や分期納付の申請ができなかったときは、その原因がなくなった後10日以内に、具体的な証明を添えて、元の状態に戻す申請をして、延期や分期納付を申請し、認められれば、滞納金は加えられません。
強制執行への移送
第39条第1項は、納税義務者が、納付期間が満了してから30日を過ぎても税を納めない場合、稅捐稽徵機関が強制執行に移すと定めています。ただし、納税義務者が復査を申請している場合は、移送を猶予します。
延期・分期納付
第26条第1項は、納税義務者が、天災、事変、不可抗力の事由により、または経済的に弱い立場で、法定の期間内に税を納められないときは、納付期間内に、稽徴機関に延期または分期納付を申請できると定めています。延期や分期の期間は、3年を超えられません。
第26条の1第1項は、次の場合に、分期納付を申請できると定めています。
- 所得税の納付で、客観的な事実により財務の困難が生じた。
- 稽徴機関の調査で、巨額の税の追徴を求められた。
- 地方政府が、分期納付を認めた地方税の事由に当たる。
分期納付が認められた期間は、3年を超えられません。元の納付期間が満了した翌日から納付の日まで、郵便貯金の1年定期の固定金利で、日割りの利息が加わります(同条第2項)。納めるべき税額が、個人は100万元以上、営利事業は200万元以上の場合は、稽徴機関は相当の担保を要求できます。
延期または分期納付が認められた後、ある期の分を期限までに納めなかったときは、稽徴機関が、その期の満了の翌日から3日以内に、未納の残額について通知書を出し、10日以内に一括で納めるよう求めます。それでも納めなければ、強制執行に移します(第27条)。
財産の保全と出国の制限
第24条第1項は、納税義務者が税を滞納している場合、稽徴機関が、納めるべき税額に相当する財産について、移転や他項権利の設定を禁じるよう、関係機関に通知できると定めています。営利事業の場合は、減資の登記を制限するよう、主管機関に通知できます。
また、隠匿や財産の移転のおそれがある場合は、稽徴機関が、裁判所に仮差押えを申し立てられ、担保の提供は不要です。
確定した税の滞納額が、個人は100万元以上、営利事業は200万元以上の場合、行政救済の手続きが終わる前は、個人は150万元以上、営利事業は300万元以上の場合に、財政部が、移民署に出国の制限を求められます。営利事業の場合は、その負責人の出国が制限されることがあります。制限の期間は、移民署が制限した日から5年を超えられません(同条第3項)。相当の担保を提供した場合などは、適用されません。
自主的な補報補繳
第48条の1第1項は、納税義務者が、自分から稽徴機関に補報し、漏れていた税を補繳した場合、通報や調査を受けていない案件であれば、逃税に関する処罰が免除され、刑事責任も免除できると定めています。補繳した税には、元の納付期限の次の日から補繳の日まで、郵便貯金の1年定期の固定金利で、日割りの利息が加わります(同条第3項)。
手順
- 納付期限を過ぎそうなときは、期限前に、延期または分期納付の申請を検討する。
- 過ぎてしまった場合は、3日ごとに1%の滞納金が増えるため、速やかに納付する。
- 納付が難しい場合は、分期納付の事由に当たるかを確認し、稽徴機関に申請する。
- 漏れていた税に気づいたら、調査の前に、自主的に補報し、補繳する。
- 核定税額通知書などに不服があるときは、復査の申請期限(原則30日。起算点は通知書の種類により異なる)を、稅捐稽徵法第35条第1項で確認する。
注意点
- 滞納金は、3日遅れるごとに1%ずつ増えます。
- 30日を過ぎると、強制執行への移送の対象です。
- 第26条の1にもとづく分期納付は、利息が加わります。第26条の延期・分期納付には、条文上、利息を加える定めはありません。
- 滞納額が大きい場合は、財産の保全や出国の制限が行われることがあります。
よくある質問
税金を1か月遅れて納めたら。
3日遅れるごとに1%の滞納金が加わり、30日を過ぎると強制執行に移されます(稅捐稽徵法第20条)。
分割で払えますか。
一定の事由があれば、分期納付を申請できます。期間は3年以内で、第26条の1の分期納付には利息が加わります。
脱漏に気づいたら。
調査の前に、自主的に補報して補繳すれば、処罰が免除されます(第48条の1)。
滞納すると出国できなくなりますか。
滞納額が基準に達した場合、出国の制限が行われることがあります(第24条第3項)。
出典
- 全國法規資料庫「稅捐稽徵法」第20・24條(2026-10-19 查證):每逾三日按滯納數額加徵百分之一滯納金;逾三十日仍未繳納者,移送強制執行。
- 全國法規資料庫「稅捐稽徵法」第26・26條之1・27・39・48條之1(2026-10-19 查證):前項經核准分期繳納之期間,不得逾三年。