台湾の税務調査の流れと期間|稅捐稽徵法第30条は帳簿の提示を求める調査権、書類は30日以内に返却、核課期間は申告済みなら5年・未申告や不正は7年、調査の拒否は3,000〜3万元
調査の範囲は課税目的に必要な範囲。書類は30日以内に返却。核課期間は5年(未申告・不正は7年)。拒否は罰鍰。

台湾の子会社に、税務署(稅捐稽徵機関)から、帳簿や領収書の提出を求める通知が届いたとき、会社は、どこまで応じる義務があり、どの期間まで調査されるのかを、台湾の法律で知っておく必要があります。この記事では、稅捐稽徵法の第21条、第22条、第30条、第33条、第46条、第48条の1にもとづいて、調査の権限と範囲、書類の提出と返却、秘密の保持、課税の権利を行使できる期間(核課期間)、調査を拒否した場合の処分を整理します。調査の具体的な項目や、税目ごとの調査の基準は、この記事では扱いません。
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調査の権限と範囲
稅捐稽徵法第30条第1項は、稽徴機関または財政部賦税署が指定した調査員が、課税資料を調べるために、関係する機関、団体、個人に調査を行い、帳簿、文書、その他の関係する書類の提示を求めることができると定めています。納税義務者に、事務所に来て説明を求める通知を出すこともできます。被調査者は拒否できません。
調査は、課税の目的のために必要な範囲を超えてはなりません(同条第2項)。被調査者が、調査員の調査を不当と考えるときは、調査員の所属する機関や、その上級の主管機関に、適当な処理を求められます(同条第3項)。
書類の提出と返却
納税義務者や関係者が、帳簿、文書などを提供するときは、稽徴機関または賦税署が受領書を発行します。脱税の疑いがある場合を除き、書類がそろって提出された日から30日以内に返却します。特別な事情があり、機関の首長が承認した場合は、30日の延長が1回だけ認められます(第30条第4項)。
調査で得た資料の秘密
第33条第1項は、稽徴人員が、納税義務者の財産、所得、営業、納税などの資料を、次の人や機関を除き、絶対に秘密にしなければならないと定めています。
- 納税義務者本人またはその相続人。
- 納税義務者が委任した代理人や弁護人。
- 稽徴機関、監察機関、税務の訴願や訴訟を扱う機関、税務案件を調査する機関、財政部が認めた機関と人員。
- 民事の確定判決その他の執行名義を得た債権者。
核課期間
第21条第1項は、税の核課期間(税務署が課税できる期間)を、次のとおり定めています。
| 場合 | 期間 |
|---|---|
| 申告納付の税で、規定の期間内に申告し、故意に詐欺その他不正な方法で脱税していない | 5年 |
| 印紙税、稽徴機関が税籍の台帳や調べた資料で決定して課す税 | 5年 |
| 規定の期間内に申告せず、または故意に詐欺その他不正な方法で脱税した | 7年 |
核課期間内に、新たに課すべき税が見つかった場合は、補徴または処罰します。期間内に発見されなかったものは、後で補税も処罰もできません(同条第2項)。
核課期間の起算は、申告した税は申告の日から、規定の期間内に申告しなかった税は規定の申告期間が満了した翌日からです(第22条第1号、第2号)。
調査を拒否した場合
第46条第1項は、調査を拒否したり、課税資料や文書の提示を拒んだりした場合、3,000元以上3万元以下の罰鍰と定めています。通知を受けて、事務所に来て説明を求められたのに、正当な理由なく応じなかった場合は、3,000元以下の罰鍰です(同条第2項)。
自主的な補報
第48条の1第1項は、納税義務者が、調査を受ける前に、自分から稽徴機関に補報し、漏れていた税を補繳した場合、逃税に関する処罰を免除すると定めています。補繳の税には、利息が加わります。
手順
- 調査の通知を受けたら、求められている書類の範囲と、提出の期限を確認する。
- 提出するときは、受領書を受け取る。
- 書類がそろって提出されてから30日以内に、返却を受ける。
- 調査が、課税目的に必要な範囲を超えていないかを確認する。
- 漏れに気づいた場合は、調査の通知を受ける前に、自主的に補報を検討する。
注意点
- 核課期間は、申告していれば5年、未申告や不正があれば7年です。
- 調査を拒否すると、罰鍰の対象です。
- 書類の返却は、30日以内が原則で、脱税の疑いがある場合は異なります。
- 調査で得られた資料は、法が定めた機関と人員以外には、秘密にされます。
よくある質問
帳簿の提出を求められたら、拒否できますか。
被調査者は拒否できません。拒否すると、3,000元以上3万元以下の罰鍰になります(稅捐稽徵法第30条第1項、第46条第1項)。
提出した書類はいつ返ってきますか。
そろって提出された日から30日以内です(第30条第4項)。
何年前の分まで調査されますか。
申告していれば5年、未申告や不正があれば7年です(第21条第1項)。
調査が不当だと思ったら。
調査員の所属機関や上級の主管機関に、適当な処理を求められます(第30条第3項)。
出典
- 全國法規資料庫「稅捐稽徵法」第21・22・30條(2026-10-19 查證):前項調查,不得逾課稅目的之必要範圍。
- 全國法規資料庫「稅捐稽徵法」第33・46・48條之1(2026-10-19 查證):處新臺幣三千元以上三萬元以下罰鍰。