台湾の股份有限公司の発起設立と募集設立|発起人は2人以上(政府・法人1人の例外あり)、発起人が全株を引き受ければ発起設立、不足分は募集、設立前の債務は登記後も連帯責任
発起人は2人以上。全株を引き受ければ発起設立、不足は募集。設立前の債務は登記後も発起人が連帯責任。

台湾で、股份有限公司を設立するとき、日本企業は、誰が発起人になり、どのように最初の株式を引き受けるかを決める必要があります。台湾の公司法は、発起人の人数、定款の記載事項、株式の引き受けと払い込み、募集による設立、発起人の責任を定めています。この記事では、公司法の第128条から第134条、第137条、第148条から第155条にもとづいて、発起人の資格と人数、定款の記載事項、発起設立と募集設立、発起人の責任を整理します。設立登記の書類や手数料は、この記事では扱いません。
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発起人の人数と資格
公司法第128条第1項は、股份有限公司は、2人以上の発起人が必要と定めています。無行為能力者、制限行為能力者、補助の宣告を受けて取り消されていない人は、発起人になれません(同条第2項)。政府または法人は、発起人になれます。ただし、法人が発起人になれるのは、公司、有限合夥、自分で研究開発した専門技術や知的財産権で出資する法人、目的事業主管機関が設立目的に関係すると認めて許可した法人に限られます(同条第3項)。
例外として、政府または法人の株主1人で組織する股份有限公司は、第128条第1項の制限を受けません(第128条の1第1項)。この会社では、株主会の職権は董事会が行い、定款に定めれば、董事会を置かず、董事を1人または2人にできます。董事と監察人は、政府または法人の株主が指名します。
定款の記載事項
第129条は、発起人が全員の同意で定款を作り、署名または捺印して、次の事項を載せると定めています。
- 会社の名称。
- 営む事業。
- 額面株式の場合は株式の総数と1株の金額、無額面株式の場合は株式の総数。
- 本店(本公司)の所在地。
- 董事と監察人の員数、およびそれぞれの任期。
- 定款を作った年月日。
次の事項は、定款に載せなければ効力がありません(第130条第1項)。
- 分公司の設立。
- 解散の事由。
- 特別株の種類とその権利義務。
- 発起人が受ける特別な利益と、受益者の氏名。
発起設立
第131条第1項は、発起人が、最初に発行する株式を全部引き受けたときは、直ちに、株式の数に応じて払込金を全額払い込み、董事と監察人を選任すると定めています。発起人の出資は、現金のほか、会社の事業に必要な財産や技術で充てることもできます(同条第3項)。
募集設立
第132条第1項は、発起人が、最初に発行する株式を全部は引き受けない場合は、不足分を募集して補うと定めています。この募集のときは、特別株を発行できます(同条第2項)。
発起人が株式を公開して募集するときは、営業計画書、発起人の氏名・経歴・引受株数、招股章程などをそろえて、証券管理機関に申請して審査を受けます(第133条第1項)。発起人が引き受ける株式は、最初に発行する株式の4分の1を下回ってはなりません(同条第2項)。
募集した株式が募集の終了から3か月を過ぎても払い込まれていない場合や、払い込まれていても、発起人が2か月以内に創立会を招集しない場合は、株式の申込人は、引き受けた株式を撤回できます(第152条)。創立会が終わった後は、撤回できません(第153条)。
発起人の責任
発起人の責任は、設立の段階から、登記の後まで続きます。
- 最初に発行する株式のうち、引き受けられていない株式や、引き受けたが払い込まれていない株式は、発起人が連帯して引き受け、払い込みます(第148条)。
- 会社が設立できなかったときは、発起人が設立のために行った行為と費用について、連帯して責任を負います(第150条)。
- 設立の事務で任務を怠り、会社に損害を与えたときは、発起人が会社に連帯して賠償します(第155条第1項)。
- 会社が設立登記の前に負った債務は、登記の後も、発起人が連帯して責任を負います(同条第2項)。
手順
- 発起人を2人以上決める。政府・法人1人の例外に当たるかを確認する。
- 発起人全員の同意で、定款を作り、署名または捺印する。
- 最初に発行する株式を、発起人がすべて引き受けるか、不足分を募集するかを決める。
- 発起設立の場合は、払込金を全額払い込み、董事と監察人を選任する。
- 設立登記の前に負う債務について、発起人の連帯責任を確認する。
注意点
- 発起人は2人以上必要です。政府または法人の株主1人の会社は、例外です。
- 定款に載せなければ効力がない事項があります。
- 設立前の債務は、登記の後も、発起人が連帯責任を負います。
- 日本の親会社が1人で出資して子会社を作る場合に、第128条の1に当たるかは、この記事では確認していません。
よくある質問
発起人は何人必要ですか。
2人以上です。政府または法人の株主1人で組織する会社は、例外です(公司法第128条、第128条の1)。
発起設立と募集設立の違いは。
発起人が最初の株式をすべて引き受ける場合が発起設立で、不足分を募集する場合が募集設立です(第131条、第132条)。
設立前の債務は誰が負いますか。
登記の後も、発起人が連帯して責任を負います(第155条第2項)。
募集で、発起人はいくら引き受けますか。
公開募集の場合は、最初に発行する株式の4分の1以上です(第133条第2項)。
出典
- 全國法規資料庫「公司法」第128・128條之1・129・130條(2026-10-19 查證):股份有限公司應有二人以上為發起人。
- 全國法規資料庫「公司法」第131・132・133・148・150・152・153・155條(2026-10-19 查證):發起人對於公司在設立登記前所負債務,在登記後亦負連帶責任。