台湾の会社法(公司法)の主な罰則|未登記営業は1年以下の有期懲役、登記期限の違反は1万〜5万元、董事・10%超株主の情報の申告は改正通知に従わないと5万〜50万元、資本金の払戻しは5年以下
登記期限の違反は1万〜5万元の罰鍰。申告は通知に従わないと5万〜50万元。出資金の払戻しは5年以下の有期懲役。

台湾に子会社や支店を持つ日本企業は、日常の運営で、公司法の定める手続きの期限や義務を守らないと、罰鍰や刑事罰の対象になることがあります。登記の期限や、株主総会の開催、利益の分配の方法など、日本の本社が見落としやすい点にも、罰則が付いています。この記事では、公司法の第9条、第19条、第21条、第22条、第22条の1、第170条、第211条、第232条、第237条、第371条、第372条、第387条の罰則を、条文ごとに整理します。すべての罰則を網羅するものではなく、個別の違反の判断は、条文の全文と、専門家の確認が必要です。
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登記に関する罰則
| 違反 | 罰則 | 根拠 |
|---|---|---|
| 設立の登記を受けずに、会社の名義で営業したり、法律上の行為をした | 行為者に、1年以下の有期懲役、拘役、または15万元以下の罰金(併科もあり)。民事責任を自分で負う。2人以上なら連帯責任で、会社名の使用禁止 | 第19条 |
| 外国会社が、分公司の登記をせずに、外国会社の名義で台湾内で営業した | 行為者に、1年以下の有期懲役、拘役、または15万元以下の罰金(併科もあり) | 第371条 |
| 登記の申請の期限に違反した(代表する負責人) | 1万元以上5万元以下の罰鍰(第4項)。期限を守らずに登記しない場合は、改正を命じたうえで1万元以上5万元以下、期限内に改めなければ2万元以上10万元以下の罰鍰を按次に科す(第5項) | 第387条 |
出資に関する罰則
第9条第1項は、会社が受け取るべき出資金を、株主が実際に払っていないのに、申請書類で払い込み済みと示したり、登記の後に株主に返したり、株主が引き出すのを放置したりした場合に、会社の負責人(責任者)を、各々5年以下の有期懲役、拘役、または50万元以上250万元以下の罰金(併科もあり)にすると定めています。
外国会社の分公司も、台湾内の営業用に充てた資金を、登記の後に外国会社へ返したり、引き出されるままにしたりしたときは、台湾内の負責人が、同じ刑罰の対象です(第372条第2項)。
検査と資料の提出
主管機関が、会社の業務と財務を検査するとき、負責人が妨害、拒否、回避すると、各々2万元以上10万元以下の罰鍰で、連続して違反した場合は、4万元以上20万元以下の罰鍰が按次に科されます(第21条)。資料の提出を拒否した場合も同様です(第22条第2項)。
董事・大株主などの情報の申告
第22条の1第1項は、会社が毎年、定期的に、董事、監察人、経理人、発行済株式の総数または資本総額の10%を超える株主について、氏名または名称、国籍、生年月日などを、電子の方法で、中央主管機関の情報プラットフォームに申告するよう求めています。変動があったときは、変動後15日以内に申告します。ただし、一定の条件を満たす会社には適用されません。
申告をしない、または申告が事実と異なる場合に、期限を定めた改正の通知に従わなければ、会社を代表する董事に、5万元以上50万元以下の罰鍰です。再度の通知にも従わなければ、50万元以上500万元以下の罰鍰が按次に科され、情節が重大な場合は、会社の登記が廃止されることがあります(同条第4項)。
運営に関する罰則
| 違反 | 罰則 | 根拠 |
|---|---|---|
| 株主常会を、会計年度の終了後6か月以内に開かない(承認を受けた場合を除く)(会社を代表する董事) | 1万元以上5万元以下の罰鍰 | 第170条 |
| 会社の損失が実収資本額の2分の1に達したのに、董事会が最近の株主会で報告しない(会社を代表する董事) | 2万元以上10万元以下の罰鍰 | 第211条 |
| 損失を補っていない、または利益がないのに、配当を行った | 負責人が、各々1年以下の有期懲役、拘役、または6万元以下の罰金(併科もあり) | 第232条 |
| 利益を分配するとき、10%の法定盈余公積を積み立てない | 負責人が、各々2万元以上10万元以下の罰鍰 | 第237条 |
手順
- 会社の設立や変更の登記の期限を、辦法で確認し、期限の管理表を作る。
- 株主常会を、会計年度の終了後6か月以内に開く。
- 利益を分配する前に、損失の補填と10%の法定盈余公積を確認する。
- 董事、監察人、経理人、10%超の株主の情報を、毎年申告し、変動後15日以内に更新する。
- 主管機関の検査や資料の提出の求めに、応じる。
注意点
- 登記の期限を過ぎると、まず罰鍰の対象です。改正の期限内に改めないと、按次に科されます。
- 配当に関する違反は、負責人個人に、刑事罰の可能性があります。
- この記事の罰則は、条文の一部で、全部ではありません。
よくある質問
登記の期限に遅れたらどうなりますか。
代表者に、1万元以上5万元以下の罰鍰が科されます(公司法第387条)。
董事や10%超の株主の情報の申告を忘れたら。
期限を定めた通知に従わなければ、代表する董事に、5万元以上50万元以下の罰鍰です(第22条の1第4項)。
株主総会を開き忘れたら。
会計年度の終了後6か月以内に開かない場合、会社を代表する董事が、1万元以上5万元以下の罰鍰の対象です(第170条)。
日本の親会社の駐在員も対象ですか。
会社の負責人や代表する董事という立場にある人が、条文の対象です。
出典
- 全國法規資料庫「公司法」第9・19・21・22・22條之1(2026-10-19 查證):未依第一項規定申報或申報之資料不實,經中央主管機關限期通知改正,屆期未改正者,處代表公司之董事新臺幣五萬元以上五十萬元以下罰鍰。
- 全國法規資料庫「公司法」第170・211・232・237・371・372・387條(2026-10-19 查證):處新臺幣一萬元以上五萬元以下罰鍰。