台湾の消滅時効の期間|民法第125条は原則15年、定期給付は5年、旅館・運送・商品代金などは2年、不法行為の賠償は知った時から2年・行為から10年
請求権は原則15年で時効。定期給付は5年、商品代金などは2年。時効完成後は債務者が支払いを拒める。

台湾の取引先に売掛金があるとき、または台湾の会社から請求を受けたとき、いつまで請求できるかは、民法の消滅時効で決まります。台湾の民法には、請求権の種類によって、時効の期間が異なる規定があり、特別の法律に、より短い期間が定められていることもあります。この記事では、民法の第125条から第130条、第137条、第144条、第197条にもとづいて、時効の期間、起算点、時効の中断、時効が完成した後の効果を整理します。特別法(手形・小切手、保険など)に定められた時効は、この記事では扱いません。
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時効の期間
民法の主な時効の期間は、次のとおりです。
| 請求権 | 期間 | 根拠 |
|---|---|---|
| 原則 | 15年(法律が短い期間を定めている場合は、その期間) | 第125条 |
| 利息、配当、賃料、扶養料、退職金など、1年以内の定期の給付債権 | 各期の給付の請求権について5年 | 第126条 |
| 旅館・飲食店・娯楽場の費用、運送費、動産の賃貸を営業とする者の賃料、医師・薬剤師・看護生の診療費や報酬、弁護士・会計士の報酬、技師・請負人の報酬、商人・製造人の商品代金 | 2年 | 第127条 |
| 不法行為にもとづく損害賠償 | 損害と賠償義務者を知った時から2年。不法行為の時から10年を過ぎても消滅 | 第197条第1項 |
第127条に挙がる請求権は、全部で8件です。事業のなかで発生する代金や報酬の多くは、この2年の対象になるため、取引の種類ごとに、第127条の各号に当たるかを確認します。
起算点
第128条は、消滅時効を、請求権を行使できる時から数えると定めています。不作為を目的とする請求権は、その行為をした時から数えます。
時効の中断
第129条第1項は、次の3つの事由で、時効が中断すると定めています。
- 請求。
- 承認(債務者が債務を認めること)。
- 起訴(訴えの提起)。
同条第2項は、次の5件を、起訴と同じ効力があるものとしています。
- 支払命令の申立て。
- 調停の申立て、または仲裁への付託。
- 和解債権や破産債権の申告。
- 訴訟告知。
- 執行行為の開始、または強制執行の申立て。
時効が請求によって中断した場合でも、請求の後6か月以内に起訴しなければ、中断しなかったものとみなされます(第130条)。起訴を取り下げたり、不適法として却下されたりした場合も、中断しなかったものとみなされます(第131条)。
時効が中断すると、中断の事由が終わった時から、時効が改めて数えられます(第137条第1項)。確定判決で確定した請求権で、元の時効の期間が5年に満たないものは、中断後に改めて数える期間が5年になります(同条第3項)。
時効が完成した後
第144条第1項は、時効が完成した後は、債務者が給付を拒めると定めています。時効で消滅した請求権について、債務者がそれでも支払った場合は、時効を知らなかったことを理由に、返還を求めることはできません(同条第2項)。債務を契約で承認したり、担保を提供したりした場合も同様です。
手順
- 請求権の種類を確認し、第125条、第126条、第127条、第197条のどれに当たるかを判断する。
- 請求権を行使できる時(起算点)を確認する。
- 時効が近い場合は、請求、起訴、支払命令の申立て、調停の申立てなどで、中断の手続きをとる。
- 請求で中断した場合は、6か月以内に起訴する。
- 特別法が、より短い時効を定めていないかを確認する。
注意点
- 事業上の代金は、第127条の2年に当たることがあります。
- 請求だけでは、6か月以内に起訴しなければ、中断しなかったものとみなされます。
- 時効が完成しても、請求権が自動的に消えるのではなく、債務者が給付を拒める、という効果です。
よくある質問
台湾の民法の時効は何年ですか。
原則15年です。定期の給付は5年、商品代金など一部は2年と、請求権によって異なります(民法第125条から第127条)。
商品の売掛金の時効は。
商人や製造人が供給した商品の代金は、第127条第8号により2年です。
書面で請求したら、時効は止まりますか。
請求は、中断の事由の1つですが、請求の後6か月以内に起訴しなければ、中断しなかったものとみなされます(第129条、第130条)。
時効が過ぎた債務を払ったら。
時効を知らなかったことを理由に、返還を求めることはできません(第144条第2項)。
出典
- 全國法規資料庫「民法」第125・126・127・128條(2026-10-19 查證):請求權,因十五年間不行使而消滅。但法律所定期間較短者,依其規定。
- 全國法規資料庫「民法」第129・130・131・137・144・197條(2026-10-19 查證):時效完成後,債務人得拒絕給付。