台湾の外国専門人材法(2026年1月施行)|就業金卡は1〜3年、特定専門人材の許可は最長5年
外国専門人材法は大部分が2026年1月1日施行。就業金卡は有効1〜3年、特定専門人材の許可は最長5年。

台湾の外国専門人材延攬及僱用法(外国専門人材法)は、2025年に改正され、大部分の条文が2026年1月1日に施行されました。勞動部の案内によると、永住許可を得た外国専門人材は2026年から就業保険に加入でき、雇用主は到職または永住許可の時点で加入を申告します。特定の分野で特殊な専門性を持つ「外国特定専門人材」は、就労許可が最長5年で、就業金卡(雇用ゴールドカード)の有効期間は1〜3年です。台湾で外国人専門職を採用する日本企業が、雇用側から見た制度の枠組みを、条文で整理します。
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3つの区分と雇用許可
法第4条は、専門職の外国人を3つに分けています。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 外国専門人材 | 台湾で専門的な仕事をする資格を持つ外国人 |
| 外国特定専門人材 | 主管機関が公告する、科学技術、デジタル、経済、教育、文化芸術、スポーツ、金融、法律、建築デザイン、国防、環境、バイオなどの分野で、特殊な専門性を持つ人 |
| 外国高級専門人材 | 入出国及移民法が定める、台湾が必要とする高級専門人材 |
雇用主が外国専門人材を雇うときは、原則として勞動部に許可を申請します(第5条)。学校の教師などは教育部です。第6条は、国内外の大学の修士以上の学位、または教育部が公告した世界大学ランキング1,500位以内の大学の学士以上の学位を持つ外国人が、専門性・技術性の仕事に就くときは、一定期間の実務経験が要らないと定めています。ただし、執業資格が要る仕事などは別です。
特定専門人材と就業金卡
特定専門人材の就労許可は最長5年で、期間満了後に継続して雇う必要があれば、1回あたり最長5年の延長を申請できます(第8条)。居留許可を受けた場合の外僑居留証も最長5年で、配偶者や未成年の子の居留証の期間も同じです。
第9条は、特定専門人材が内政部移民署に直接申請できる「就業金卡」を定めています。就労許可、居留査証、外僑居留証、再入国許可の4つを1枚にしたカードで、有効期間は1年から3年、要件を満たせば期間満了前に、1回あたり最長3年の延長を申請できます。
その他の入口
- 卒業生:最近5年以内に、教育部が公告する世界大学ランキング200位以内の大学の学士以上の学位を取得した外国人は、勞動部に直接申請して就労許可を得られます。許可は最長2年で、延長も再申請もできません(第11条)。
- 求職:専門職の仕事を探す外国専門人材は、駐外館で、有効3か月・複数回入国・停留6か月の停留査証を申請できます。総停留期間は最長6か月で、総停留期限が満了した日から3年間は再申請できません。この査証の発給人数は、外交部が毎年公告します(第13条)。
- リモートワーク:台湾内の事業者や雇用主に役務を提供せず、デジタル方式で遠隔で働く外国専門人材は、主管機関が公告する一定の条件を満たす場合に、本人と家族が6か月有効の停留査証を申請できます。公告された条件は、本稿では確認していません。延長を申請でき、1回あたりの総停留期間は最長2年です(第14条)。
- 配偶者の就労:特定専門人材と高級専門人材の配偶者は、移民署から依親居留を許可された場合、勞動部へ直接申請して就労許可を得られます(第15条)。
永住の要件(第18条)
外国専門人材は、台湾で専門的な仕事をして5年間連続で合法的に居留し、平均で年183日以上居住し、成年であること、犯罪記録がないこと、自立できる財産または技能があること、台湾の国益に合うことの要件を満たせば、永住を申請できます。特定専門人材は、これに加えて、次のいずれかで申請できます。
- 3年間連続で合法的に居留し、平均で年183日以上居住する
- 内政部が公告する一定の条件を満たす場合は、1年間合法的に居留し、183日以上居住する
台湾の大学等で学位を取得した場合は、居留期間から控除できます(外国専門人材は博士3年、修士2年、学士・副学士1年。特定専門人材は博士2年、修士1年)。
税・社会保険
特定専門人材のうち、台湾に戸籍がなく、仕事で初めて居留を許可され、一定の条件を満たす人は、条件を最初に満たした課税年度から5年の範囲内で、居留が183日に達した各課税年度について、給与所得のうち300万元を超える部分の半額を総合所得に算入しません(第22条)。全民健保は、居留証明文件を持つ人について、居留6か月の要件にかかわらず加入する(保険対象になる)と定められています(第23条)。退職金は、勞工退職金条例の制度(新制)が適用されます。ただし、改正条文の施行(行政院令で2026年1月1日)前から同じ事業単位で働いていた人は、施行日から6か月以内に、書面で勞基法の退職金制度を継続すると雇用主に表明することができました(第24条)。6か月の期限は2026年6月末ごろに終わっています。永住許可を得た人は、就業保険法が適用されます(第25条)。
手順
- 採用予定者が、専門人材の3区分のどれに当たるかを確認する。
- 通常の専門職として雇うなら、勞動部へ雇用許可を申請する。学位による実務経験の免除(第6条)を確認する。
- 特定専門人材なら、就業金卡(有効1〜3年)か、5年以内の就労許可のどちらで入国させるかを決める。
- 雇用後、全民健保、勞工退職金条例の新制の拠出を手続きする。
- 永住許可を得た従業員がいる場合は、就業保険への加入を申告する。
注意点
- 特定専門人材の対象分野は、中央目的事業主管機関が公告します。分野の一覧は、最新の公告で確認します。
- 勞工退職金の経過措置(表明の期限)は、改正条文の施行前から雇用されていた人に限った扱いで、期限は経過しています。
- 行政院令(2025年11月18日)で、第4条第4款第4目後段と第28条、第29条は2026年6月30日に、その他の条文は2026年1月1日に施行されました。
- 就労許可の細かい審査基準は、法の委任を受けた辦法で定められます。
よくある質問
外国専門人材法はいつ施行されましたか。
改正後の大部分の条文が、2026年1月1日に施行されました。永住許可を得た外国専門人材が就業保険に加入できる規定も、同日施行です(勞動部)。
就業金卡の有効期間はどれくらいですか。
1年から3年で、要件を満たせば、1回あたり最長3年の延長を申請できます(第9条)。
台湾で仕事を探すための査証はありますか。
外国専門人材は、有効3か月・複数回入国・停留6か月の停留査証を申請できます。総停留期間は最長6か月で、発給人数は外交部が毎年公告します(第13条)。
外国専門人材の退職金はどの制度ですか。
勞工退職金条例の新制です。改正条文の施行(2026年1月1日)前から同じ事業単位で働いていた人は、施行日から6か月以内に書面で表明すれば、勞基法の制度を継続できました。この期限は2026年6月末ごろに終わっています(第24条)。
出典
- 全國法規資料庫「外國專業人才延攬及僱用法」第4〜25條(2026-10-17 查證):就業金卡有效期間為一年至三年;符合一定條件者,得於有效期間屆滿前申請延期,每次最長為三年。
- 勞動部「取得永居之外國專業人才等3類人員,自115年起可參加就業保險」(2026-10-17 確認):該項規定已於115年1月1日施行。