台湾で外国人が勤務先を変えるときの就労許可|新しい雇主が許可を申請し離職証明を添付、第8〜11号の職種は第59条の事由と核准がなければ転換不可
雇主を変えるときは新しい雇主が許可を申請し、離職証明を添付。第8〜11号の職種は第59条の事由と核准が必要。

台湾の子会社で働く外国人が、同じ台湾の別の会社へ移るとき、本人だけが転職の手続きをしても、新しい勤務先で働くことはできません。就業服務法には、雇主を変えるときの申請の主体と、書類、職種による制限が定められています。この記事では、就業服務法の第51条、第53条、第56条、第57条、第59条にもとづいて、転換の申請を誰が出すのか、添付する書類、職種ごとの制限、許可の期間の扱いを整理します。具体的な申請書の様式や、審査にかかる日数は、この記事では扱いません。
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転換を申請するのは新しい雇主
第53条第1項は、雇われている外国人が、聘僱許可の有効期間内に、雇主を変える場合や、2つ以上の雇主に雇われる場合は、新しい雇主が許可を申請しなければならないと定めています。申請するときは、新しい雇主が、その外国人の離職を示す証明文書(離職証明)を添付します。
つまり、転職の主体は、外国人本人ではなく、受け入れる新しい雇主です。
転換の申請が要らない人
第53条第2項は、第51条第1項の第1号、第3号、第4号に当たる外国人で、すでに中央主管機関の許可を得ている人には、第1項の規定を適用しないと定めています。第51条の各号は、次の人です。
- 第1号:居留を許可された難民。
- 第3号:台湾に戸籍がある直系血族と、共同で生活することを許可された人。
- 第4号:永久居留を取得した人。
第51条第1項は、これらの外国人に、第46条第1項などの制限を適用せず、就業安定費も要らないと定めています。
職種による制限
第53条の第3項と第4項は、職種ごとに、転換の可否を定めています。
| 現在の職種(第46条第1項) | 転換のルール |
|---|---|
| 第1号〜第7号(専門性・技術性の仕事、主管、教師、スポーツ、宗教・芸術、船員など) | 雇主や仕事の転換は可能。ただし、第8号〜第11号の仕事(漁撈、家庭の幫傭・看護、重要建設工事、専案の特殊な仕事)には就けない |
| 第8号〜第11号 | 雇主や仕事を変えることはできない。ただし、第59条第1項の事由があり、中央主管機関が核准した場合は例外 |
第59条第1項が挙げる事由は、次のとおりです。
- 雇主または被看護者が死亡、または移民した。
- 船舶が押収、沈没、修繕などで作業を続けられない。
- 雇主が工場を閉鎖または廃業した、または労働契約に定めた報酬を払わず、労働契約が終了した。
- その他、受聘僱の外国人の責任でない事由。
第59条第2項は、転換の手続きを中央主管機関が別に定めると規定しています。
許可の期間の合算
第53条第5項は、第8号〜第11号の外国人が、許可を得て雇主や仕事を変えたときは、その聘僱の期間を合算して計算し、第52条の制限を受けると定めています。つまり、雇主を変えても、期間が最初から数え直されるわけではありません。
欠員の補充(遞補)との違い
雇主の責任でない理由で、許可の期間内に外国人が出国したり、死亡したり、行方不明のまま3か月(家庭看護工の一部の場合は1か月)が過ぎたりしたときは、雇主が遞補(欠員の補充)を申請できます(第58条)。補充される許可の期間は、元の許可の残りの期間までで、残りが6か月に満たない場合は、遞補されません(同条第3項)。雇主を変える転換とは別の仕組みです。
許可以外の仕事の禁止
第57条第3号は、雇主が、許可された仕事以外の仕事を外国人に指示することを禁じています。転換の許可が下りる前に、新しい雇主の下で働かせると、許可に反する雇用になるおそれがあります。
失踪の通知
外国人が、連続して3日間、無断で欠勤して連絡が取れなくなった場合や、雇用関係が終了した場合は、雇主は3日以内に、書面で、当地主管機関、入出国管理機関、警察機関に通知します(第56条第1項)。
手順
- 外国人の現在の仕事が、第46条第1項のどの号に当たるかを確認する。
- 第51条第1項の免除対象(難民、永久居留者など)かどうかを確認する。
- 新しい雇主が、離職証明を添えて、許可を申請する。
- 第8号〜第11号の仕事の場合は、第59条第1項の事由があり、核准を受けられるかを確認する。
- 許可が下りるまで、新しい雇主の下で、許可以外の仕事をさせない。
注意点
- 申請の主体は新しい雇主です。
- 専門職(第1号〜第7号)から、漁撈や看護などへの切り替えは認められません。
- 第8号〜第11号の外国人は、原則として雇主を変えられません。
- 手続きの様式や、審査の日数は、中央主管機関の案内で確認します。
よくある質問
外国人本人が、転職の申請をしてもよいですか。
条文は、新しい雇主が許可を申請すると定めています(就業服務法第53条第1項)。
専門職の外国人が、介護の仕事に転換できますか。
できません(第53条第3項)。
看護の外国人は、雇主を変えられますか。
原則として変えられません。第59条第1項の事由があり、中央主管機関が核准した場合に限ります(第53条第4項)。
永久居留を取得している外国人は。
第51条第1項第4号により、第46条などの制限を受けず、就業安定費も要りません。
出典
- 全國法規資料庫「就業服務法」第51・53條(2026-10-19 查證):申請轉換雇主時,新雇主應檢附受聘僱外國人之離職證明文件。
- 全國法規資料庫「就業服務法」第56・57・59條(2026-10-19 查證):雇主或被看護者死亡或移民者。