台湾の通信販売の7日間の解除権|消費者保護法第19条は受取後7日以内に理由なく解除可、例外は7類型、事業者は引取り・受領・解除通知の翌日から15日以内に返金
通信販売は受取後7日以内に理由なしで解除可。例外は7類型。事業者は引取り・受領・解除通知の翌日から15日以内に返金。

台湾の消費者にインターネットで商品を売る日本企業は、返品や解約の条件を、台湾の法律で確認する必要があります。台湾の消費者保護法には、通信販売や訪問販売で買った消費者が、理由を告げずに契約を解除できる権利が定められています。この記事では、消費者保護法の第2条、第18条、第19条、第19条の2と、通訊交易解除權合理例外情事適用準則にもとづいて、解除権の対象、期間、例外、事業者の義務、返金の期限を整理します。個別の商品が例外に当たるかの判断や、返品送料の負担の細目は、この記事では扱いません。
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対象となる取引
消費者保護法第2条は、通信販売(通訊交易)を、事業者が、放送、テレビ、電話、ファクス、カタログ、新聞、雑誌、インターネット、チラシなどの方法で、消費者が商品やサービスを見て確認できないまま契約する取引と定めています。訪問販売(訪問交易)は、事業者が招かれていないのに、消費者の住居や勤務先、公共の場所などで契約する取引です。
7日間の解除権
第19条第1項は、通信販売または訪問販売の消費者が、商品を受け取った後、またはサービスを受けた後7日以内に、商品を返す方法、または書面の通知で、契約を解除できると定めています。理由を説明する必要はなく、費用や対価を負担する必要もありません。ただし、通信販売に合理的な例外がある場合は、この限りではありません。
消費者が、7日の期間内に商品を発送したか、書面を出していれば、契約は解除されたものとみなされます(同条第4項)。この規定に反する約定は、無効です(同条第5項)。
例外となる7類型
通訊交易解除權合理例外情事適用準則第2条は、次のような商品やサービスを、解除権の例外としています。ただし、事業者が、解除権が排除されることを、消費者に告げていることが条件です。
- 腐敗しやすいもの、保存期間が短いもの、解約のときにまもなく期限が切れるもの。
- 消費者の求めによる、客製化(オーダーメイド)の提供。
- 新聞、定期刊行物、雑誌。
- 消費者が開封した、映像・音声の商品やコンピューターソフトウェア。
- 有形の媒体によらないデジタルコンテンツ、または提供と同時に完了するオンラインサービスで、消費者が事前に同意したもの。
- 開封済みの個人衛生用品。
- 国際航空の旅客サービス。
事業者が提供する情報
第18条は、事業者が通信販売または訪問販売で契約するとき、次の情報を、わかりやすい文章で書面に書いて消費者に渡すよう求めています。
- 事業者の名称、代表者、事務所または営業所、電話番号やメールアドレス。
- 商品やサービスの内容、対価、支払期日と方法、引き渡しの期日と方法。
- 消費者が第19条で解除する場合の期限と方法。
- 解除権が排除される商品やサービスであること。
- 消費者の苦情の受理の方法。
インターネットでの通信販売の場合は、この情報を、消費者が完全に閲覧し保存できる電子の形で提供します(第18条第2項)。
告知がなかった場合の期間
事業者が、消費者が商品を受け取ったとき、または役務を受けたときに、解除に関する情報(第18条第1項第3号)を提供していなければ、7日の期間は、情報を提供した翌日から数えます。ただし、第1項の7日の期間の起算から4か月を過ぎた場合は、解除権が消滅します(第19条第3項)。
解除後の事業者の義務
消費者が、書面で契約を解除した場合、事業者は、通知を受けた翌日から15日以内に、元の引き渡し場所または約定の場所で商品を引き取ります。個別の合意がある場合は、例外です。そして、商品の引き取り、返送された商品の受領、サービスの解除通知を受けた翌日から15日以内に、消費者が払った対価を返さなければなりません(第19条の2)。
原状回復についての約定が、民法第259条より消費者に不利な場合は、無効です(同条第3項)。
手順
- 取り扱う商品やサービスが、通信販売や訪問販売に当たるかを確認する。
- 契約のときに、第18条の情報を書面で提供する。インターネットなら、保存できる電子の形にする。
- 例外の7類型に当たる商品は、その旨を、消費者に事前に告知する。
- 消費者が7日以内に解除したら、商品の引取りまたは返送品の受領(サービスは解除通知)の翌日から15日以内に、対価を返金する。
- 解除に関する情報を提供し忘れた場合は、期間の起算が遅れることを確認する。
注意点
- 例外は、7類型に当たり、かつ告知がある場合に限られます。告知がなければ、解除権が残ります。
- 解除権を放棄させる約定は、無効です。
- 返金は、商品は引き取った翌日または返送された商品を受け取った翌日から、サービスは解除の通知を受けた翌日から、15日以内です。
よくある質問
台湾の消費者は、いつまで返品できますか。
商品を受け取った後7日以内です(消費者保護法第19条第1項)。
理由は必要ですか。
不要です。費用や対価の負担も要りません(同項)。
開封した化粧品は返品できますか。
7類型に、開封済みの個人衛生用品はありますが、化粧品が当たるかは、この記事では扱いません。事業者が告知していることが条件です。
返金はいつまでに行いますか。
商品の引き取りなどの翌日から15日以内です(第19条の2第2項)。
出典
- 全國法規資料庫「消費者保護法」第2・18・19・19條之2(2026-10-19 查證):得於收受商品或接受服務後七日內,以退回商品或書面通知方式解除契約,無須說明理由及負擔任何費用或對價。
- 全國法規資料庫「通訊交易解除權合理例外情事適用準則」第2條(2026-10-19 查證):已拆封之個人衛生用品。