台湾の広告規制と公平交易法|第21条は虚偽・誤認表示を禁じ、違反には5万〜2,500万元の罰鍰を科すことがある、知りえた広告代理業・媒体・薦証者は連帯して損害賠償責任
取引判断に影響する虚偽・誤認表示は禁止。罰鍰を科すことがあり、額は5万〜2,500万元。知りえた代理業等は連帯賠償。

台湾で商品を販売したり、サービスを提供したりする日本企業は、広告の表現が、台湾の法律で許されるかを確認する必要があります。台湾の公平交易法には、広告に虚偽や誤認を招く表示を禁じる規定があり、輸入した商品にも適用されます。この記事では、公平交易法の第21条から第24条、第42条にもとづいて、禁止される表示の範囲、対象となる事項、広告に関わる人の責任、景品の規制、信用毀損の禁止、違反したときの処分を整理します。食品や医療機器、健康食品の広告に特有の規制は、別の法律が定めており、この記事では扱いません。
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禁止される表示
第21条第1項は、事業者が、商品や広告、その他公衆に知らせる方法で、商品に関連して取引の決定に影響する事項について、虚偽、または人を誤らせる表示や表徴をすることを禁じています。
対象となる事項は、第2項が例示しています。
- 商品の価格、数量、品質、内容。
- 製造方法、製造日、有効期限。
- 使用方法、用途。
- 原産地、製造者、製造地、加工者、加工地。
- その他、顧客を引きつける効果のある関連事項。
サービスについても、準用されます(同条第4項)。
輸入販売の禁止
第21条第3項は、第1項の虚偽・誤認の表示がある商品を、販売、運送、輸出、または輸入してはならないと定めています。台湾に商品を輸入する事業者も、この規定の対象です。
広告に関わる人の責任
第21条第5項は、広告の関係者が、広告主と連帯して損害賠償の責任を負う場合を定めています。
| 関係者 | 責任が生じる場合 |
|---|---|
| 広告代理業 | 誤認を招く広告であることを知っていたか、知りえたのに、制作や設計をした |
| 広告媒体業 | 誤認を招くおそれがあることを知っていたか、知りえたのに、伝播または掲載した |
| 広告薦証者(推薦者) | 誤認を招くおそれがあることを知っていたか、知りえたのに、薦証をした |
薦証者が、有名な公衆人物、専門家、機関でない場合は、広告主が払った報酬の10倍の範囲で、連帯責任を負います(同項ただし書)。薦証者とは、広告主以外で、広告のなかで、商品やサービスについての意見、信頼、発見、実際の体験を示す人や機関です(第6項)。
景品の規制
第23条第1項は、事業者が、不当な景品や賞品の提供によって、取引の機会を獲得することを禁じています。景品の範囲や、不当とされる額などは、主管機関の辦法が定めます(同条第2項)。
他人の信用を傷つける陳述
第24条は、事業者が、競争の目的で、他人の営業上の信用を傷つける不実の事実を、陳述したり、広めたりすることを禁じています。
違反したときの処分
第42条は、第21条、第23条から第25条に違反した事業者に対し、主管機関が、期限を定めて、行為の停止、改正、または必要な是正措置を命じ、5万元以上2,500万元以下の罰鍰に処することができると定めています。期限が来ても停止や改正をしない場合は、さらに期限を定めて命じ、10万元以上5,000万元以下の罰鍰を、按次(回数に応じて)科すことができます。
手順
- 広告に載せる表現が、取引の判断に影響する事項(価格、品質、原産地など)に当たるかを確認する。
- その表現が、事実と合っているか、誤認を招かないかを確認する。
- 広告代理業者、媒体、推薦者に依頼する場合は、広告の根拠となる資料を共有する。
- 景品を付ける場合は、主管機関の辦法が定める範囲と額の基準を確認する。
- 他社の商品との比較広告では、他社の信用を傷つける不実の内容を避ける。
注意点
- 原産地、製造地の表示も、取引の判断に影響する事項に含まれます。
- 輸入業者は、虚偽・誤認の表示がある商品を、輸入できません。
- 広告に関わる人も、連帯して責任を負う場合があります。
- 景品の限度額や、比較広告の基準は、この記事では扱いません。
よくある質問
どんな広告表現が問題になりますか。
商品の価格、数量、品質、原産地など、取引の決定に影響する事項に、虚偽や誤認を招く表示をすると、第21条に違反します。
広告会社も責任を負いますか。
誤認を招くことを知っていたか、知りえたのに制作した場合は、広告主と連帯して損害賠償の責任を負います(第21条第5項)。
違反するとどうなりますか。
5万元以上2,500万元以下の罰鍰になることがあります(第42条)。
インフルエンサーの推薦も対象ですか。
薦証者も、知りえたのに薦証した場合は、連帯責任を負います。有名人や専門家でない人は、報酬の10倍が上限です(第21条第5項)。
出典
- 全國法規資料庫「公平交易法」第21・23・24條(2026-10-19 查證):事業不得在商品或廣告上,或以其他使公眾得知之方法,對於與商品相關而足以影響交易決定之事項,為虛偽不實或引人錯誤之表示或表徵。
- 全國法規資料庫「公平交易法」第42條(2026-10-19 查證):並得處新臺幣五萬元以上二千五百萬元以下罰鍰。