台湾の通信機器・無線機器の認証(NCC)|電信管理法の審験合格が輸入・販売の前提、核准なしの製造・輸入は10万〜100万元の罰鍰
通信端末は審験合格が製造・輸入の前提。公告された無線機器は核准が必要。核准なしの輸入は10万〜100万元の罰鍰。

日本のメーカーが、スマートフォン、無線LANルーター、Bluetooth機器、無線機などの電波を出す製品を台湾で売るとき、公告された品目に当たる場合は、国家通訊伝播委員会(NCC)が所管する認証の手続きが必要です。根拠は「電信管理法」です。この記事では、法律が分けている「電信終端設備」と「電信管制射頻器材」の2種類の機器、それぞれの輸入・製造・販売の前の義務、罰鍰、相互承認の規定を、条文で整理します。どの製品がどちらの種類に当たるか、技術基準の中身、審験の費用は、主管機関の公告で決まるため、この記事では扱いません。
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2種類の機器
電信管理法は、通信に関わる機器を、次の2つに分けて規制しています。
| 種類 | 内容 | 主な条 |
|---|---|---|
| 電信終端設備 | 公衆電信網に接続する端末機器 | 第44条 |
| 電信管制射頻器材 | 電波の秩序を保つため、主管機関が公告した、射頻(高周波)を出す機器 | 第65条、第66条 |
電信終端設備は、技術基準に合い、審験に合格してから、製造または輸入できます(第44条第1項)。技術基準は、電気の安全、電磁両立(他の周波数との共存)、公衆電信網とのインターフェースの互換性を確保するものと定められています(同条第2項)。
射頻器材は、法律に別の定めがない限り、自由に流通して使えるのが原則です(第65条第1項)。ただし、主管機関が公告した電信管制射頻器材は、核准を受けてからでなければ、製造や輸入ができません(同条第2項)。
販売の前提
第66条第1項は、電信管制射頻器材は、主管機関が個別に認めた場合を除き、技術規範に合い、審験に合格してからでなければ販売できないと定めています。輸入の許可だけでなく、売る段階でも審験合格が条件です。
輸入や製造の核准と、販売のための審験合格は、条文の上では別の規定です。日本で作った製品を台湾の代理店が売る場合は、輸入する台湾側の会社が核准を、販売の前に審験の合格を、それぞれ確認する必要があります。
流向の申報
第65条第4項は、電信管制射頻器材を製造、輸入、持つ人のうち、電台(無線局)を設置するための器材か、主管機関が公告した一定の出力以上の器材を扱う人に、定期的に主管機関へ流向、用途、状態を申報するよう求めています。申報の手続きは、別に主管機関が定めます。
リコールと使用の制限
第66条第3項、第4項は、審験に合格した行動電信終端設備(携帯電話などの移動通信端末)について、消費者の安全に重大な危害を及ぼすおそれがあるときの通報、改善、リコールを定めています。第67条は、射頻器材の使用が、合法的な通信を妨害したり、飛行の安全に影響したりしてはならないと定めています。
審験の委託と相互承認
第87条第1項は、電信終端設備や電信管制射頻器材の審験の作業を、主管機関が電信専門の認証機関に委託できると定めています。第88条は、台湾と他国や地域が結んだ、電信終端設備と電信管制射頻器材の相互承認の協定に従い、その国の試験機関や認証機関が出した報告書や証明書の効力を、主管機関が認める場合があると定めています。日本との間で、この相互承認の協定が結ばれているかは、この記事では確認していません。
違反したときの罰則
| 違反の内容 | 罰則 | 条 |
|---|---|---|
| 核准を受けずに電信管制射頻器材を製造、輸入する | 10万元以上100万元以下の罰鍰。期限を決めて改善を求められ、直らない場合は、繰り返し処罰されることがある。器材は没入されることがある | 第80条第5号 |
| 流向、用途、状態を定期的に申報しない | 10万元以上100万元以下の罰鍰 | 第80条第7号 |
| 審験に合格していない電信管制射頻器材を販売する | 警告、または1万元以上20万元以下の罰鍰 | 第81条第1項 |
| 審験に合格していない電信終端設備を製造、輸入する | 1万元以上10万元以下の罰鍰 | 第82条第3号 |
手順
- 自社の製品が、公衆電信網に接続する端末か、電波を出す機器かを整理する。
- 主管機関の公告で、その製品が電信管制射頻器材に当たるか、審験が必要な電信終端設備に当たるかを確認する。
- 輸入する台湾の会社が、核准または審験の申請者になる準備をする。
- 技術基準に合う試験を、認められた試験機関で受ける。
- 審験合格の証明を得てから、輸入、製造、販売を始める。
- 流向の申報が必要な機器は、期限を決めて申報する。
注意点
- 試験や審験にかかる期間と費用は、製品によって異なります。販売開始の時期から逆算して、早めに動きます。
- 日本の電波法の技術基準適合認定(いわゆる技適)を台湾が認めるかは、この記事では確認していません。日台間の相互承認の協定の有無も、確認していません。
よくある質問
日本で技適を取った製品は、台湾でそのまま売れますか。
電信管制射頻器材は、台湾の審験に合格してからでなければ販売できません(電信管理法第66条第1項)。日本の認証をそのまま使えるかは、相互承認の協定の有無によります(第88条)。
認証なしで輸入したら、どうなりますか。
核准を受けずに電信管制射頻器材を輸入すると、10万元以上100万元以下の罰鍰です(第80条第5号)。
審験に合格していない製品を売ったら。
電信管制射頻器材なら、警告、または1万元以上20万元以下の罰鍰です(第81条第1項)。
審験は、誰が行いますか。
主管機関の審験作業の一部は、電信専門の認証機関に委託できます(第87条第1項)。
出典
- 全國法規資料庫「電信管理法」第44・65・66條(2026-10-19 查證):經主管機關公告之電信管制射頻器材,應經核准,始得製造、輸入。
- 全國法規資料庫「電信管理法」第80・81・82・87・88條(2026-10-19 查證):未經核准,製造、輸入電信管制射頻器材。