基本
- 税率は20%、課税所得12万元以下は免税(ジェトロ)→ 法人税
- 会計年度終了後、法定期限内に申告・納付
- 欠損金は10年間繰越可能(要件あり)
流れ
- 帳簿の締め → 会計と記帳
- 決算書類の作成
- 税務調整(会計と税務の差)
- 申告・納付
- 未処分利益の申告
会計事務所に確認すること
- 申告期限と準備資料の締切
- 会計士の査核(税務簽証)が必要な規模か
- 中間予納の有無
申告と納付のカレンダー(所得税法の条文から)
全国法規資料庫の〔所得税法〕をもとに、暦年を会計年度とする会社の主な期限を整理しました。
| 時期 | 手続 | 根拠 |
|---|---|---|
| 毎年5月1日〜5月31日 | 前年度の確定申告(結算申報)。年間の納付税額から中間予納額や源泉徴収税額を差し引いた残額を、申告の前に自分で納付する | 所得税法第71条 |
| 毎年5月1日〜5月31日 | 前年度の確定申告の翌年に、未処分利益(未分配盈餘)を申告し、追加課税分を申告前に納付する。未処分利益がゼロやマイナスでも申告が必要 | 所得税法第102条の2 |
| 毎年9月1日〜9月30日 | 中間予納(暫繳)。原則として、前年度の確定申告での納付税額の2分の1を自分で納付し、申告する | 所得税法第67条 |
第67条には例外もあります。会計帳簿が整っていて、青色申告書を使っているか会計士の査核簽証を受けている会社は、期限どおりに中間申告をすれば、その年の前半6か月の営業収入をもとに予納額を試算する方法を選べます。中間予納の要否や免除の条件(第69条)は、会社の状況によって変わります。会計事務所に確認してください。
会計年度を暦年以外に設定している場合や、年度の途中で解散・合併した場合は期限が変わります。たとえば第102条の2第2項では、未処分利益の申告前に解散・合併したときは、解散日・合併日から45日以内に申告するとしています。
税率と、12万元以下が免税になる仕組み
ジェトロ「台湾 税制」によると、営利事業所得税の税率は2018年度から原則20%です〔所得税法第5条第5項〕。課税所得が12万台湾元以下なら課税されません。12万元を超え50万元以下の場合は、税額が「12万元を超える部分の半額」を上限とする特別な計算になります。
このため、課税所得が小さい立ち上げ期の会社は、実際の税負担が20%より低くなる場合があります。逆に、税額控除(研究開発投資など)を使う場合でも、最低税負担制度(後述)との関係で、思ったほど税額が下がらないことがあります。
未処分利益への5%課税
ジェトロによると、2018年度以降に毎年新たに発生した未配当利益には、通常の法人税とは別に5%が課税されます〔所得税法第66条の9第1項〕。利益を配当せずに社内にためておく場合は、毎年5月の未処分利益の申告が必要です。
日本の親会社へ配当するか、台湾で再投資するかを決めることは、この5%課税と、配当時の源泉徴収の両方に影響します。〔産業創新条例〕第23条の3には、未配当利益で建物や設備などに実質的に投資した場合の控除もあります(詳しくは補助金・投資優遇を参照)。
欠損金の繰越し10年の条件
ジェトロによると、会社組織の営利事業が青色申告をしているか会計監査(会計士の査核)を受けていて、所轄の税務機関の審査で確定した欠損金は、10年間繰り越して課税所得から控除できます〔所得税法第39条〕。
「要件あり」とした部分の中身はこれです。帳簿が整っていない、あるいは青色申告・会計士の査核の条件を満たしていない場合は、繰越控除を受けられないおそれがあります。設立1年目から記帳と決算の体制を整えておくことが大切です。
最低税負担(ミニマム・タックス)と移転価格
- 最低税負担制度:2006年1月1日施行の〔所得基本税額条例〕により、別に計算した「基本税額」が通常の税額を上回る場合は、その差額を追加で納付します(ジェトロ)。
- 移転価格税制:2004年12月28日に〔営利事業所得税に係る通常の処理に適合しない移転価格審査準則〕が公布されています。日本の親会社との取引(商品の仕入れ、ロイヤルティー、役務の提供など)がある場合は、関係者間取引の開示や、移転価格報告書が必要かどうかを確認してください。
準備のチェックリスト
- 月次で記帳し、統一発票と帳簿を照合する
- 年度が終わったら速やかに決算を締める(5月の申告から逆算する)
- 会計士の査核簽証を受けるかどうかを早めに決める
- 9月の中間予納に向けて資金を確保する
- 関係者間取引の資料を整えておく
税額の計算や適用の可否は、会社ごとに異なります。この記事は制度の概要であり、個別の税務アドバイスではありません。
申告が遅れたときのペナルティ
〔所得税法〕は、期限までに申告・納付しなかった場合の加算金を定めています。
| 状況 | 加算金 | 根拠 |
|---|---|---|
| 期限内に申告せず、第79条の補充申告の期限内に申告した | 確定した納付税額の10%の滞報金(上限3万元、下限1,500元) | 第108条第1項 |
| 補充申告の期限を過ぎても申告しなかった | 税務機関が調査資料や同業利潤標準で所得を決め、納付税額の20%の怠報金(上限9万元、下限4,500元) | 第108条第2項 |
| 納付が遅れた | 滞納金がかかる。30日を過ぎても納付しなければ、営業停止処分を受けることがある | 第112条 |
第112条では、滞納期限が過ぎた翌日から納付する日までの利息も、日割りで加算されると定めています。とくに「同業利潤標準」による決定は、実際の利益とかけ離れた所得額になるおそれがあります。期限内に申告することが何より重要です。
日本本社の決算スケジュールに合わせていると、台湾側の5月の申告に間に合わないことがあります。年間の締め日を台湾の会計事務所と早めに共有しておきましょう。
参考資料
- ジェトロ「台湾 税制」https://www.jetro.go.jp/world/asia/tw/invest_04.html (閲覧日 2026-10-23)
- 財政部 https://www.mof.gov.tw/
- 全国法規資料庫「所得稅法」第67・71・102条の2・108・112条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=G0340003 (閲覧日 2026-10-23)
內部編輯附錄
5月申報未寫(fact_review)。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。