法定保険と任意保険
- 法定:労働保険・健康保険など → 人件費と社会保険
- 任意:以下の事業保険
検討したい保険
| リスク | 保険の例 |
|---|---|
| 火災・水害・盗難 | 財物保険 |
| 来店客のけが | 施設賠償責任保険 |
| 製品の事故 | 製品責任保険 |
| 従業員 | 団体保険(任意の上乗せ) |
| 駐在員 | 海外駐在員保険 |
業種によっては加入が義務づけられる賠償責任保険もあります(例:一定の店舗・施設)。
進め方
- リスクを洗い出す
- 日系・台湾の保険会社・代理店に相談
- 物件の賃貸契約で求められる保険の確認 → 店舗物件
法律で加入が求められる保険の例
台湾では、任意の事業保険とは別に、法律で加入が求められる保険があります。この記事で条文を確認したものは次のとおりです。
| 保険 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 勞工職業災害保険 | 15歳以上の労働者で、登記や税籍のある会社などに雇われている人は、会社を投保単位として加入する | 勞工職業災害保險及保護法第6条 |
| 食品の製品責任保険 | 中央の主管機関が公告した種類・規模の食品業者は、製品責任保険に加入しなければならない | 食品安全衛生管理法第13条 |
食品の製品責任保険の保険金額や契約内容は、中央の主管機関(衛生福利部)が定めます。飲食店や食品の輸入・販売を行う場合は、自社が公告の対象かどうかを確認しましょう。
そのほか、自動車を使う場合の強制自動車責任保険(強制汽車責任保險法)や、業種・地域によって求められる賠償責任保険もあります。これらの対象や条件は、この記事では条文を確認していないため、所管の機関で確認してください。
任意の事業保険の種類
財物の保険
火災・水害・地震・盗難などで、建物・内装・設備・在庫が損害を受けたときに備えます。賃貸のオフィスや店舗では、貸主が建物に保険をかけていても、借主の内装や設備は対象外のことが多いため、自社で加入を検討します。台湾は地震や台風があるため、どの災害が補償の対象かを確認しましょう。
賠償責任の保険
- 施設の賠償責任:店舗やオフィスで来客がけがをした場合など
- 製品の賠償責任:販売した製品の欠陥で事故が起きた場合
- 専門職の賠償責任:コンサルティングや設計などの業務のミスで相手に損害を与えた場合
- 雇用主の賠償責任:法定の保険を超える部分の労災の賠償に備える
従業員と駐在員の保険
- 団体保険:法定の労工保険・健康保険・職災保険に上乗せして、生命保険や医療保険、傷害保険をかけるものです。福利厚生として、採用や定着に役立てる会社もあります。
- 駐在員の保険:日本から派遣する駐在員には、日本の海外旅行保険や駐在員向けの保険を使う場合があります。台湾の健康保険に加入できる時期や条件は、居留の状況によって違うため、別途確認してください(この記事では未確認)。
事業の中断の保険
火災などで営業ができなくなった期間の利益の減少や、固定費に備える保険です。財物の保険の特約として付ける場合があります。
保険を選ぶ手順
- リスクを洗い出す:建物、設備、在庫、来客、製品、従業員、車両、情報などで、どんな事故が起こりうるかを書き出します。
- 法律で必要なものを確認する:職災保険、食品の製品責任保険(対象の場合)、車両の強制保険など。
- 契約で求められるものを確認する:オフィスや店舗の賃貸契約、取引先との契約、百貨店やショッピングモールの出店契約などで、保険の加入や金額が求められることがあります。
- 見積もりを比較する:補償の範囲、保険金額、免責金額、除外される事故を比べます。
- 日本の本社の保険と調整する:日本の本社でかけている海外子会社向けの保険(グローバル保険)と重ならないか、すき間がないかを確認します。
保険会社・代理店の確認
台湾で保険を販売するには、金融監督管理委員会(保險局)の許可が必要です。保険会社や代理店・仲介人が許可を受けているかは、保險局や関連団体の公開情報で確認できます(照会の方法は保險局のサイトで確認してください)。
業種別に検討したい保険の例
| 業種 | 検討したい保険 |
|---|---|
| 飲食店 | 財物、施設の賠償責任、食品の製品責任(公告の対象なら義務)、事業の中断 |
| 小売店 | 財物(在庫を含む)、施設の賠償責任、製品の賠償責任 |
| 製造業 | 財物(機械を含む)、製品の賠償責任、輸送中の貨物の保険 |
| IT・コンサルティング | 専門職の賠償責任、情報漏えい(サイバー)の保険 |
| 輸入・卸売 | 貨物の海上・航空輸送の保険、製品の賠償責任 |
これは一般的な例であり、必要な保険は事業の内容によって違います。
保険料について
保険料は、業種、規模、建物の構造、保険金額、過去の事故の有無などで大きく変わります。この記事では、具体的な金額の目安は書きません。複数の保険会社や代理店から見積もりを取って比べてください。
よくある質問
Q. 法定の保険(労保・健保・職災保険)に入っていれば十分ですか? A. 法定の保険は従業員の基本的な保障です。建物や設備の損害、来客や製品の事故による賠償などは対象外のため、別に検討が必要です。
Q. 日本の保険会社で台湾の拠点をカバーできますか? A. 日本の保険会社の台湾法人や提携先で対応する場合があります。台湾で保険を引き受けられるかどうかは、保險局の許可の状況で確認してください。
Q. 地震は補償されますか? A. 財物の保険で地震が対象になるかは、契約によって違います。特約が必要な場合があるため、契約の内容を確認しましょう。
※この記事は一般的な情報です。保険の選び方は、保険会社や専門家に確認してください。
Q. 保険に入れば事故の責任はなくなりますか? A. 保険は損害の支払いに備えるもので、法律上の責任や安全管理の義務がなくなるわけではありません。事故を防ぐ対策とあわせて考えましょう。
関連ガイド
参考資料
- 金融監督管理委員会保険局 https://www.ib.gov.tw/ (閲覧日 2026-10-23)
- 全国法規資料庫「勞工職業災害保險及保護法」第6条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=N0050031 (閲覧日 2026-10-23)
- 全国法規資料庫「食品安全衛生管理法」第13条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=L0040001 (閲覧日 2026-10-23)
內部編輯附錄
強制險:已核食安法§13、職災保險法§6;其他業別強制險(如公共意外責任險之各地自治條例)未確認,正文未列。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。