位置づけ

  • 法律で支給が義務づけられているものではなく、会社の制度・慣行
  • ただし、契約や規則で約束すると支払義務が生じ得る
  • 旧正月(春節)前に支給する会社が多い

設計の考え方

論点 例
支給基準 業績連動か、固定か
在籍要件 支給日に在籍していること
算定期間 勤続1年未満の扱い
表記 「◯か月分」と約束するか

書き方

雇用契約・就業規則に、支給の有無が会社業績で変わることを明記 → 雇用契約

採用との関係

求職者が年収(月給×12+賞与)で比較する場合に備えて、提示方法を決めておく → 人件費

法律で決まっていること

勞動基準法第29条

第29条では、会社は営業年度の決算で利益(盈餘)が出た場合、税金の納付、損失の補てん、配当や積立金を差し引いたうえで、1年間を通じて働き、過失のなかった労働者に、ボーナスを支給するか利益を分配しなければならないとしています。

ポイントは次のとおりです。 - 対象は「利益が出た場合」 - 税金・損失の補てん・配当・積立金を差し引いた後 - 対象者は「1年間を通じて働き、過失のなかった労働者」 - 金額や計算の方法は、法律では決まっていない

つまり、法律は「何か月分払うか」を決めていません。金額は、会社の規程や労働契約、業績によって決まります。

年末ボーナスは「賃金」か

勞動基準法第2条では、賃金には「毎月決まって支払うもの(經常性給與)」を含むとしています。一方、勞動基準法施行細則第10条では、次のものは經常性給與に当たらないとしています(一部)。

号 内容
1 紅利(利益の分配)
2 獎金:年末ボーナス、競賽ボーナス、研究・発明ボーナス、特別な功績のボーナス、長期勤続ボーナスなど、毎月決まっていないボーナス
3 春節・端午節・中秋節に支払う節句の手当(節金)
4 医療の補助、本人と子どもの教育の補助
6 冠婚葬祭のお祝いやお見舞い
9 出張の費用や手当、交際費

年末ボーナスがこれに当たるかどうかは、名目だけでなく実際の支払い方で判断されることがあります。例えば、毎月決まって支払っているものを「ボーナス」と呼んでいても、賃金とみなされる可能性があります(個別の判断は専門家に確認してください)。

賃金に当たるかどうかで変わること

項目 賃金に当たる場合 当たらない場合
平均賃金(退職金・解雇手当などの計算) 計算に含める 含めない
毎月の支払いのルール(第22・23条) 適用 規程による
一方的な減額 労働条件の不利益な変更として問題になりやすい 規程の定め方による

規程に書いておきたいこと

  • 支給の条件(決算の利益、評価、在籍の条件など)
  • 計算の方法(業績、評価、勤続など)
  • 支給の時期
  • 年の途中で入社・退社した社員の扱い
  • 第29条の「過失のない労働者」の判断基準

「在籍していない社員には支給しない」という条件をつける会社もありますが、そのような条件が有効かどうかは、個別の事情によるため、この記事では未確認とします。

市場相場について

年末ボーナスが「何か月分が一般的か」は、業種や会社の業績によって大きく違います。この記事では、公的な統計で確認していないため、具体的な相場の数字は書きません。統計を参考にする場合は、勞動部や行政院主計總處の最新の調査を確認してください。

税金と社会保険

  • 年末ボーナスは、給与所得として所得税の対象です(源泉徴収の率は未確認)。
  • 健康保険の補充保険料がかかる場合があります(基準は衛生福利部中央健康保險署の最新の案内で確認してください)。

よくある質問

Q. 赤字の年も年末ボーナスを払わなければなりませんか? A. 第29条は利益が出た場合の規定です。ただし、労働契約や規程で約束している場合は、その約束に従う必要があります。

Q. 日本の賞与と同じ考え方でいいですか? A. 日本の夏・冬の賞与と違い、台湾では旧正月(春節)前に支給する会社が多いといわれます(この記事では統計で未確認)。

三節の手当(節金)とは

台湾では、春節(旧正月)・端午節・中秋節の3つの節句に、手当(節金)や贈り物を出す会社があります。施行細則第10条第3号では、これらの節金は經常性給與に当たらないとしています。法律で支給が義務づけられているわけではありませんが、毎年支給してきた場合に急にやめると、社員との関係に影響することがあります。支給するかどうか、どのような条件で支給するかを規程に書いておくと安心です。

年末ボーナスの制度を作る手順

  1. 目的を決める:業績の分配か、定着のためか、評価への報奨か。
  2. 原資を決める:決算の利益から一定の割合にするか、予算で決めるか。
  3. 配分の基準を決める:評価、等級、勤続、出勤の状況など。
  4. 条件を書く:在籍、評価、年の途中の入社・退社などの扱い。
  5. 社員に知らせる:就業規則や給与規程に書き、社員に説明します。
  6. 記録を残す:計算の根拠と支給の記録を保管します。

日本の本社との調整

  • 日本の賞与の規程をそのまま翻訳するのではなく、第29条と施行細則第10条にあわせて作り直しましょう。
  • 日本と台湾で決算の時期が違う場合、どの期の利益を基準にするかを決めておきます。
  • 駐在員と現地採用の社員で制度が違う場合は、その理由を説明できるようにしておきます。

Q. 年末ボーナスを払わないと罰則はありますか? A. 第29条に違反した場合の罰則については、この記事では未確認です。専門家に確認してください。

Q. 退職した社員にも払いますか? A. 第29条の対象は「1年間を通じて働き、過失のなかった労働者」です。年の途中の退職者の扱いは、規程で明確にしておきましょう。

※この記事は一般的な情報です。規程を作るときは専門家に確認してください。

関連ガイド

参考資料

  • 労働部 https://www.mol.gov.tw/ (閲覧日 2026-10-23)
  • 全国法規資料庫「勞動基準法」第2・29条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=N0030001 (閲覧日 2026-10-23)
  • 全国法規資料庫「勞動基準法施行細則」第10条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=N0030002 (閲覧日 2026-10-23)

內部編輯附錄

行情不寫。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。