台湾国民の配偶者と永住者の就労|配偶者は許可不要(雇主は居留証を確認)、永住者は職種制限なし
国民の配偶者で居留が認められた人は許可不要。永住者は職種制限なし。延長の申請は期限の60日前から。

台湾で働く外国人の多くは、就労許可を取って働きます。ただし、台湾の国民と結婚した人や、永住の許可を持つ人は、就労許可の制度の中で、別の扱いを受けます。日本人が台湾人と結婚して台湾に住む場合や、永住許可を得たあとで転職する場合に、雇う側の会社と本人が確認する点を、就業服務法と「雇主聘僱外國人許可及管理辦法」(以下、辦法)で整理します。駐在員の家族の居留や、外国専門人材法による配偶者の許可は、別の記事で扱います。
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台湾国民の配偶者は許可が不要
就業服務法第48条第1項第2号は、外国人が台湾に戸籍のある国民と結婚し、居留が認められている場合は、雇主が就労許可を申請する必要がないと定めています。つまり、台湾人と結婚して居留証(外僑居留証)を持つ日本人は、許可の申請なしに、台湾で働くことができます。
この例外に当たるのは、国民と結婚し、居留が認められた外国人です。ただ結婚しているだけでなく、居留が認められていることが条件です。台湾に居住する外国人配偶者が居留証を持つ前の段階で、働けるかどうかは、この記事では確認していません。
雇主の確認義務
辦法第6条第3項は、雇主が、就業服務法第48条第1項第2号の外国人を雇って働かせる前に、外僑居留証と、依親先の戸籍資料の正本を確認するよう定めています。許可は要りませんが、雇主は、居留証の内容と、配偶者が台湾の戸籍のある国民であることを、書類で確認する義務があります。
永住者は職種の制限を受けない
台湾で永久居留を得た外国人は、就業服務法第51条第1項第4号の対象です。この規定により、永住者を雇う雇主は、次の制限などを受けません。
- 第46条第1項(雇える仕事の種類の制限)。
- 第47条(国内での募集の義務)。
- 第52条(許可期間の上限)。
- 第74条(許可期間満了後の出国)。
また、第55条による就業安定費の納付も免除されます。つまり、永住者は、第46条第1項が限る職種以外の仕事にも就けます。
ただし、就業服務法第51条第1項第4号の永住者(永久居留を取得した人)の就労にも、聘僱許可の手続きは必要です。辦法でいう「第五類外国人」に当たり、雇主が許可を申請します(辦法第56条)。例外として、外国専門人材法第7条第2項は、外国専門人材、外国特定専門人材、外国高級専門人材として移民署から永久居留を許可された本人、配偶者、未成年の子などが、台湾で働くときは、勞動部や教育部への許可の申請が不要だと定めています。この記事では、その制度の中身は扱いません。
第五類外国人の申請の書類
辦法第56条第1項は、雇主が第五類外国人を雇うときに出す書類を、次のように定めています。
| 番号 | 書類 |
|---|---|
| 1 | 申請書 |
| 2 | 申請人または会社負責人の身分証明書類と、会社の登記証明などの写し |
| 3 | 雇用契約書または労働契約書の写し |
| 4 | 外国人のパスポートの写し |
| 5 | 外僑居留証または永久居留証の写し |
| 6 | 審査費の領収書の原本 |
| 7 | 中央主管機関が定めるその他の書類 |
許可の有効期限の満了日の前60日の期間内に、続けて雇う必要があれば、雇主は延長を申請します(辦法第57条)。不許可になるのは、虚偽の資料を出した場合と、補正の期限を過ぎても補正しなかった場合です(辦法第59条)。
本人が直接申請できる場合
就業服務法第51条第2項は、難民、台湾に戸籍のある直系血縁者と共同生活する外国人、永住者について、雇主を通さず本人が中央主管機関へ直接許可を申請できると定めています。辦法第58条は、直接申請する場合に必要な書類を、申請書、パスポートの写し、居留証または永住証の写し、審査費の領収書などと定めています。
手順
- 本人の立場が、国民の配偶者で居留が認められた人か、永住者か、その他かを確認する。
- 国民の配偶者の場合、雇主は外僑居留証と、戸籍資料の正本を確認する。
- 就業服務法第51条第1項第4号の永住者の場合(外国専門人材法による永住者は除く)、雇主が辦法第56条の書類をそろえて、聘僱許可を申請する。
- 本人が直接申請する場合は、辦法第58条の書類を用意する。
- 許可の期限の60日前から、延長の申請の時期を確認する。
注意点
- 就労許可が不要なのは、第48条第1項第2号の外国人です。日本人でも、国民との婚姻で居留が認められていなければ、この例外は使えません。
- 就業服務法第51条の永住者は、許可が不要という意味ではありません。第五類の許可が必要です。外国専門人材法による永住者は、同法第7条第2項により、許可の申請が不要です。
- 許可が必要な外国人を許可なしに雇って働かせると、就業服務法第63条により、15万元以上75万元以下の罰鍰の対象になります。5年以内に再び違反した場合は、3年以下の懲役、拘役、または120万元以下の罰金(併科あり)です。
- 日本国籍の人が台湾の国民と結婚した場合の居留の許可の条件は、この記事では扱いません。
よくある質問
台湾人と結婚した日本人は、就労許可がなくても働けますか。
居留が認められている場合は、就業服務法第48条第1項第2号により、雇主が許可を申請する必要はありません。雇主は居留証と戸籍資料の正本を確認します(辦法第6条第3項)。
永住者を雇うとき、雇主は何を申請しますか。
就業服務法第51条第1項第4号の永住者は、第五類外国人として、辦法第56条の書類で聘僱許可を申請します。延長は満了日の前60日の期間内です(辦法第57条)。外国専門人材法の専門人材などで永住を許可された人は、許可の申請が不要です(同法第7条第2項)。
永住者を雇うと、就業安定費はかかりますか。
就業服務法第51条第1項により、永住者などを雇う場合は、第55条による就業安定費の納付が免除されます。
永住者は、どんな仕事にも就けますか。
第46条第1項の職種の制限を受けません(第51条第1項第4号)。他の法律が資格を求める職業については、この記事では確認していません。
出典
- 全國法規資料庫「就業服務法」第48・51條(2026-10-19 查證):外國人與在中華民國境內設有戶籍之國民結婚,且獲准居留者。
- 全國法規資料庫「雇主聘僱外國人許可及管理辦法」第6・56・57・58・59條(2026-10-19 查證):雇主申請聘僱第五類外國人,應備下列文件。