産前産後休暇(労働基準法第50条)
- 分娩の前後に8週間の産假
- 妊娠3か月以上の流産は4週間
- 勤続6か月以上:休暇期間中の賃金は全額、6か月未満:半額
育児関連
- 性別平等工作法に、育児休業(育嬰留職停薪)、配偶者の出産休暇などの制度がある
- 育児休業中の手当は就業保険から支給される仕組み 詳細な日数・要件は労働部で確認してください。
雇用主の対応
- 業務の引継ぎと代替要員
- 不利益取扱いの禁止
- 保険の継続手続き → 人件費と社会保険
性別平等工作法で定められた休暇(条文で確認)
全国法規資料庫の〔性別平等工作法〕で、雇用主が守るべき休暇と制度を確認しました。
| 制度 | 内容 | 条文 |
|---|---|---|
| 産假(出産) | 分娩の前後に8週間 | 第15条 |
| 産假(流産) | 妊娠3か月以上は4週間、2か月以上3か月未満は1週間、2か月未満は5日 | 第15条 |
| 産検假(妊婦健診) | 妊娠中に7日。賃金は全額支給 | 第15条 |
| 陪産検及陪産假(配偶者の健診同行・出産) | 7日。賃金は全額支給 | 第15条 |
| 育嬰留職停薪(育児休業) | 勤続6か月以上の労働者が、子どもが3歳になるまでの間に申請できる。期間は子どもが3歳になるまでで、2年が上限 | 第16条 |
| 哺乳・搾乳の時間 | 子どもが2歳未満の場合、休憩とは別に1日60分。1時間以上の時間外労働をするときはさらに30分。勤務時間とみなす | 第18条 |
本文で触れた「6か月以上は全額、6か月未満は半額」という産假中の賃金は、〔勞動基準法〕第50条の規定です。性別平等工作法第15条は、産假中の賃金は「関連法令の規定による」としています。
産検假・陪産假の補助
第15条によると、雇用主が産検假と陪産検及陪産假の賃金を支払った場合、それぞれ5日を超える部分について、中央主管機関に補助を申請できます。補助の業務は労働部労工保険局が担当します。ほかの法令ですでに5日を超える有給休暇を与えることになっている場合は対象外です。申請の手続や書類は、労工保険局の案内で確認してください。
育児休業中の社会保険と復職
保険料の扱い(第16条)
育児休業中も、労働者はそれまでの社会保険に加入し続けることができます。その間、雇用主が負担していた保険料は納付が免除され、労働者が負担する分は3年間納付を遅らせることができます。
同時に2人以上の子どもを育てる場合、育児休業の期間は合算され、末の子どもについて2年が上限です。養子縁組の前に子どもと共同生活をしている場合も、育児休業を申請できます。育児休業中の手当(津貼)は、別の法律で定めるとされています。就業保険法の規定と労働部の案内で、支給率や期間を確認してください。
復職を拒めるのは限られた場合だけ(第17条)
育児休業が終わって労働者が復職を申し出たとき、雇用主はこれを拒めません。拒めるのは、次のいずれかに当てはまり、かつ主管機関が同意した場合に限られます。
- 廃業、赤字、事業の縮小
- 法律に基づく組織変更、解散、事業譲渡
- 不可抗力による1か月以上の休業
- 業務の性質が変わって人員を減らす必要があり、配置できる適当な仕事がない
これらの理由で復職させられない場合は、30日前までに通知し、法定の基準で資遣費または退職金を支払う必要があります。
不利益な取扱いの禁止(第21条)
労働者がこれらの休暇や制度を請求したとき、雇用主は拒否できません。また、欠勤として扱って皆勤手当や人事評価に影響させたり、その他の不利益な処分をしたりすることも禁止されています。
実務での対応チェックリスト
- 工作規則と社内の休暇規程に、条文どおりの日数を書き込む(日本の制度の日数をそのまま使わない)
- 産検假・陪産假を有給にして、補助申請の手順を確認する
- 育児休業中の保険の継続手続と、保険料の免除を確認する
- 授乳・搾乳の時間と場所を確保する
- 復職後の配置を前もって計画する
日本本社の人事規程とは日数や要件が違うため、台湾の条文を基準に規程を作ってください。個別の判断は、台湾の労働法に詳しい専門家に確認しましょう。
育児休業手当(就業保険法第19条の2)
全国法規資料庫の〔就業保険法〕第19条の2によると、育嬰留職停薪津貼(育児休業手当)は、育児休業を始めた月から遡って6か月間の平均月額投保賃金の60%で計算します。育児休業の期間中、毎月支給され、子ども1人につき合計で最長6か月です。
同時に2人以上の子どもを育てている場合でも、支給されるのは1人分に限られます。養子縁組の前に共同生活をしている場合も、条件を満たせば請求できます。
なお、労働部が独自に上乗せしている補助があるかどうか、支給率が変わったかどうかは、この記事では確認していません。最新の支給内容は、労働部と労工保険局の案内で確認してください。手当は就業保険から支給されるもので、雇用主が賃金として支払うものではありません。ただし、申請に必要な書類(育児休業の証明など)を雇用主が準備する場面があります。
妊娠中の配置転換と授乳時間(労働基準法)
〔勞動基準法〕にも、妊娠・授乳中の女性労働者を守る規定があります。
- 第51条:妊娠中の女性労働者が比較的軽い作業への配置転換を申し出たときは、雇用主は拒否できず、賃金を減らすこともできません。
- 第52条:1歳未満の子どもを本人が授乳する必要がある場合は、休憩時間とは別に1日2回、1回30分を目安に授乳時間を与えます。この時間は勤務時間とみなされます。
性別平等工作法第18条(子どもが2歳未満、1日60分)と比べると、対象年齢と時間に違いがあります。社内規程を作るときは、両方の法律を確認し、労働者に有利な方に合わせておくと安全です。どちらが優先して適用されるかについて、この記事では法的な判断をしていません。
よくある質問
Q. 勤続6か月未満の社員でも産假は取れますか? A. 取れます。8週間の産假は、勤続期間にかかわらず与える必要があります。勤続期間によって変わるのは、休暇中の賃金(全額か半額か)です(労働基準法第50条)。
Q. 育児休業は勤続何か月から? A. 勤続6か月以上が条件です(性別平等工作法第16条)。
関連ガイド
参考資料
- 全国法規資料庫「労働基準法」第50条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawSingle.aspx?pcode=N0030001&flno=50 (閲覧日 2026-10-23、条文照合済み)
- 労働部 https://www.mol.gov.tw/
- 全国法規資料庫「性別平等工作法」第15〜18・21条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=N0030014 (閲覧日 2026-10-23)
- 全国法規資料庫「就業保險法」第19条の2 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=N0050021 (閲覧日 2026-10-23)
- 全国法規資料庫「勞動基準法」第50〜52条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=N0030001 (閲覧日 2026-10-23)
內部編輯附錄
性平法第15–18、21條已於2026-10-23以全國法規資料庫核對。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。