旅行業は許可制

台湾で旅行の手配・ツアー販売などを業として行うには、交通部観光署の許可(旅行業の登録)が必要です。資本金・保証金・経理人などの要件があります。

許可が必要になり得る業務

  • ツアーの企画・販売
  • 航空券・宿泊の手配の代行
  • 現地ツアーの催行

関連する資格・制度

  • ガイド(導遊・領隊)の資格
  • 宿泊施設の運営は旅館業・民宿の登録 → 旅行者向けの合法宿泊の確認はjp2tw.twの解説を参照

進め方

予定する業務を具体的に書き、観光署の規定に照らして許可の要否と種類を確認しましょう → 営業項目

法律上の旅行業の範囲(発展観光条例第27条)

台湾の「發展觀光條例」第27条では、旅行業の業務の範囲を次のように定めています。

  1. 海・陸・空の運送事業の乗車券や航空券などを、委託を受けて販売したり、旅客に代わって購入したりすること
  2. 旅客の委託を受けて、出入国やビザの手続きを代行すること
  3. 観光旅客の募集や受け入れをし、旅行・食事・宿泊・交通を手配すること
  4. 旅程を設計し、ガイド(導遊人員)や添乗員(領隊人員)を手配すること
  5. 旅行の相談サービスを提供すること
  6. その他、中央主管機関が定める旅行関係の事項

同じ条文では、中央主管機関がこの業務を性質によって綜合・甲種・乙種の旅行業に分けて承認できるとし、旅行業者でない者は旅行業務を経営してはならないと定めています。

3種類の旅行業(旅行業管理規則第3条)

「旅行業管理規則」第3条では、旅行業を綜合旅行業、甲種旅行業、乙種旅行業の3種類に分けています。

種類 主な業務の範囲
綜合旅行業 国内外の航空券などの代理販売、出入国手続きの代行、パッケージツアー(包辦旅遊)や自社企画の国内外ツアー、他の旅行業への募集の委託、外国の旅行業の代理(連絡・宣伝・見積もり)など
甲種旅行業 国内外の航空券などの代理販売、出入国手続きの代行、自社企画の国内外ツアー、綜合旅行業の募集の代理、外国の旅行業の代理など
乙種旅行業 国内の乗車券などの代理販売、台湾人や合法的な居留証を持つ外国人などの国内旅行の受け入れ・手配、国内旅程の設計など

同じ条文では、これらの業務は旅行業の執照(許可証)を受けなければ経営できないとしています。ただし、日常生活に必要な国内の乗車券などの代理販売は除かれます。

日本の旅行会社が訪日客ではなく台湾発の海外旅行(日本行きのツアーなど)を台湾で販売する場合は、国外の旅行を扱える綜合旅行業か甲種旅行業が必要になると考えられます。どちらに当たるかは、予定する業務の内容で判断します。

資本金と保証金(第11条・第12条)

第11条では、旅行業の払込資本金の最低額を次のように定めています。

種類 資本金の最低額 国内の支店を1つ増やすごとの増資
綜合旅行業 3,000万台湾ドル 150万台湾ドル
甲種旅行業 600万台湾ドル 100万台湾ドル
乙種旅行業 120万台湾ドル 60万台湾ドル

第12条では、資本金の1,000分の1の登録料(註冊費)と、次の保証金を納めると定めています。

種類 保証金 支店1つあたり
綜合旅行業 1,000万台湾ドル 30万台湾ドル
甲種旅行業 150万台湾ドル 30万台湾ドル
乙種旅行業 60万台湾ドル 15万台湾ドル

保証金は銀行の定期預金証書で納めます。最近2年間に営業停止の処分を受けておらず、保証金が強制執行されていないなどの条件を満たし、主管機関が認めた観光公益法人の会員になっている場合は、保証金を10分の1にできます。執照の発行手数料は1,300台湾ドルです。

設立の手続き(第4〜6条)

以下は、2025年1月1日施行の改正条文(行政院公報)にもとづく整理です。その後の改正で変わっている可能性があるので、申請前に全国法規資料庫の最新の条文を確認してください。

  • 第4条:旅行業は専業で経営し、会社組織に限られます。会社名に「旅行社」という文字を入れる必要があります。
  • 第5条:旅行業を経営するには、次の書類をそろえて、交通部観光署に籌設(設立準備)を申請します。
  • 籌設申請書
  • 籌設人全員の名簿
  • 経理人の名簿と、経理人の研修修了証書の写し
  • 営業所の使用権を証明する書類
  • 第6条:籌設の承認を受けたら、2か月以内に会社の設立登記を済ませます。そのうえで、保証金と登録料を納めて観光署に註冊(登録)を申請します。期限を過ぎると籌設の許可は取り消されます。正当な理由がある場合は、1回に限り2か月延長できます。登録が承認され、旅行業の執照と登録番号を受けてから営業できます。

経理人の要件(第13〜15条)

  • 第13条:旅行業とその支店には、それぞれ1人以上の経理人を置いて業務を監督させます。経理人は専任で、他の旅行業の経理人を兼ねることはできません。
  • 第14条:一定の犯罪歴がある人や破産の宣告を受けて復権していない人などは、発起人・取締役・監査役・経理人になれません。
  • 第15条:経理人になるには、学歴と経験(旅行業の代表者や専任職員、ガイドとしての年数など)の要件を満たし、観光署などの研修に合格して修了証書を受ける必要があります。

日本から派遣する社員が経理人の経験の要件を満たせるかどうかは、個別に確認が必要です(未確認)。外国人投資としての承認や、外国人の就労許可も別の手続きです。

よくある質問

Q. 日本の旅行会社が、日本国内のツアーを台湾の消費者にオンラインで直接販売する場合も許可が必要ですか? A. 台湾で旅行業務を「経営」しているかどうかの判断は、販売の方法や契約の当事者によって変わる可能性があります。この記事では結論を出せないため、観光署や専門家に確認してください(未確認)。

Q. 民宿やホテルの紹介だけなら旅行業になりますか? A. 宿泊の手配を業として行うと、第27条の「食宿の手配」に当たる可能性があります。業務の内容を具体的にまとめて確認しましょう。

関連ガイド

参考資料

  • 交通部観光署 https://admin.taiwan.net.tw/ (閲覧日 2026-10-23)
  • 全国法規資料庫「旅行業管理規則」https://law.moj.gov.tw/
  • 全国法規資料庫「發展觀光條例」第27条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=K0110001 (閲覧日 2026-10-23)
  • 全国法規資料庫「旅行業管理規則」第3〜6・11〜15条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=K0110002 (閲覧日 2026-10-23)
  • 行政院公報(2024-12-27)交通部令「修正旅行業管理規則」 https://gazette.nat.gov.tw/EG_FileManager/eguploadpub/eg030244/ch06/type1/gov50/num19/Eg.pdf (閲覧日 2026-10-23)

內部編輯附錄

資本額・保證金數字已依旅行業管理規則§11、§12(law.moj,修正日期115-09-18)核對 2026-10-23;fact_review 仍 pending。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。