台湾では、会社名の印(大章)と代表者名の印(小章)をセットで使うのが一般的で、「大小章」と呼ばれます。

使う場面

  • 会社登記・変更登記の申請
  • 銀行口座の開設・届出印 → 銀行口座
  • 契約書、見積書
  • 税務・労務の届出

管理のポイント

  • 保管者と使用記録を決める(いつ、何に押したか)
  • 会計事務所や代行業者に預ける場合は、範囲と返却方法を書面で決める
  • 銀行届出印は別管理にすることも検討
  • 紛失したら、速やかに関係機関・銀行へ連絡し、変更手続き

日本本社として

代表者が日本にいる場合、誰が現地で押印するかを社内規程で明確にしておきましょう。

登記に使う印鑑(公司印鑑)

台湾で会社を設立するとき、会社の登記申請書や登記表には、会社の印(公司印章)と代表者の印(代表公司負責人印章)を押します。これが登記された印鑑(印鑑)となり、その後の変更登記の申請などでも同じ印を使います。台北市の申請書の様式でも、申請人の欄に「公司及負責人印章」を押すよう求めています。

日本の会社実印のように、印鑑証明書を発行する制度と同じかどうかは、この記事では未確認です。

印鑑を変える・なくした場合の手続き

台北市商業処・台中市政府経済発展局・新北市政府経済発展局の案内では、会社の印や代表者の印を変える場合、またはなくした場合は「印鑑変更報備」を行うとしています。

必要なもの 内容
変更登記申請書 新しい会社の印と代表者の印を押す
新旧印鑑の対照表 古い印と新しい印を並べて押す
印鑑遺失切結書 なくした場合に、対照表の代わりに提出(代表者が誓約)
登記表 2部
規費 不要

台中市の案内では、印をなくした場合でも新聞で無効の公告をする必要はなく、代表者の誓約(切結)で手続きできるとしています。新北市の案内では、遺失切結書で手続きする場合は代表者の最新の身分証の写しを添えるとしています。外国人の代表者の場合に何を添えるかは、窓口で確認してください。

手続きは、経済部の「公司與商業及有限合夥一站式線上申請作業系統」でオンラインで申請することもできます。

登記事項が変わったとき

公司登記辦法第4条では、会社の登記事項が変わった場合は、変わった日から15日以内に主管機関に変更登記を申請しなければならないとしています。代表者が変わったときは、代表者の印も新しくすることが多いため、変更登記と印鑑の手続きをあわせて準備しましょう。

大小章を使う主な場面

場面 使う印 注意点
会社の登記・変更登記 登記した会社の印と代表者の印 登記した印と同じものを使う
銀行の口座開設・届出 銀行に届け出た印 登記の印と同じにするかは銀行の求めによる(未確認)
契約書 会社の印と代表者の印(署名と併用することも) 相手方の求めに合わせる
税務・労務の届出 届出書に会社の印などを押す 様式の指示に従う
請求書・見積書 会社の印や発票専用の印を使う会社もある 社内のルールを決める

管理のポイント

保管と使用記録

大小章は、会社の意思を示す重要なものです。誰が保管するか、誰の承認で押すかを決め、押した日・書類・目的・承認者を記録する「押印台帳」を作りましょう。会社の印と代表者の印を別々の人が保管すると、1人で勝手に押すことを防げます。

外部に預ける場合

会計事務所や設立代行の会社に大小章を預ける場合は、次のことを書面で決めておきます。 - 預ける目的と、押してよい書類の範囲 - 押した記録の報告の方法 - 返却の時期と方法 - 契約が終わったときの返却

なくしたとき

すぐに社内で記録を確認し、悪用を防ぐために取引銀行や取引先に連絡します。そのうえで、上の「印鑑変更報備」で新しい印に変えます。

日本の本社として決めておきたいこと

代表者(董事長など)が日本にいる場合、台湾で誰が大小章を管理し、どのような決裁で押すかを社内規程で明確にしておきましょう。金額や契約の種類ごとに、日本の本社の承認が必要な範囲を決めておくと安心です。

よくある質問

Q. 大小章はどこで作りますか? A. 印章店で作るのが一般的です。登記に使う印は、申請の前に用意しておきます。

Q. 印をなくしたら新聞に公告しなければなりませんか? A. 台中市の案内では、公告は不要で、代表者の誓約書で手続きできるとしています。

Q. 署名だけで契約できますか? A. 契約の有効性と押印の関係は、この記事では未確認です。相手方の求めや専門家の意見を確認してください。

※この記事は一般的な情報です。手続きは所在地の主管機関に確認してください。

押印台帳の例

押印台帳には、次のような項目を書きます。紙でも表計算ソフトでもかまいませんが、後から書き換えられないようにしておくと安心です。

項目 書く内容
日付 押した日
書類の名前 契約書、申請書など
相手方・提出先 取引先、役所、銀行など
目的 何のために押したか
使った印 会社の印、代表者の印、両方
申請者 押印を頼んだ人
承認者 押印を認めた人
押した人 保管者

印章管理規程に書いておきたいこと

  1. 対象となる印(登記した会社の印・代表者の印、銀行の届出印、部署の印など)
  2. 保管者と、保管者がいないときの代わりの人
  3. 押印の承認の流れと、承認が必要な書類の種類
  4. 押印台帳の作り方と保管期間
  5. 印を社外に持ち出すときのルール
  6. 外部に預ける場合のルール
  7. なくした・盗まれたときの連絡と手続き
  8. 規程に違反したときの扱い

日本の本社の印章管理規程がある場合は、それを台湾の手続きにあわせて調整すると作りやすくなります。

Q. 印鑑の変更にはどれくらい時間がかかりますか? A. 新北市の案内では、窓口で即日処理(隨到隨辦)の対象とし、一般の案件は10日としています。ほかの地域の処理期間は、それぞれの主管機関で確認してください。

関連ガイド

参考資料

  • 経済部商業発展署 https://gcis.nat.gov.tw/ (閲覧日 2026-10-23:登記の届出印の確認先)
  • 臺北市商業處「公司辦理印鑑變更登記,需準備什麼文件?」https://www.tcooc.gov.taipei/News_Content.aspx?n=AF9B8A86EC14B3FA&s=9027BC0D9C208E87&sms=87415A8B9CE81B16 (閲覧日 2026-10-23)
  • 臺中市政府經濟發展局 常見問答(印鑑變更)https://www.economic.taichung.gov.tw/16103/16461/18224/589536 (閲覧日 2026-10-23)
  • 新北市政府經濟發展局「股份有限公司印鑑遺失、變更」https://www.economic.ntpc.gov.tw/Api/Link/Index?id=3133 (閲覧日 2026-10-23)
  • 經濟部「公司登記辦法」第4条 https://law.moea.gov.tw/LawContent.aspx?id=FL011312 (閲覧日 2026-10-23)

內部編輯附錄

印鑑變更報備流程已核地方政府FAQ(台北・台中・新北);大小章用語本身為實務慣行;銀行實務未確認。fact_review pending。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。 - 2026-10-23 擴寫:新增段落依「参考資料」所列官方頁內容撰寫,未加入無出處之數字。