台湾での商標登録|優先権6か月・1区分3,000元・登録後10年の費用と期限
台湾の商標は1区分3,000元で出願、優先権は6か月、権利は登録後10年。
台湾で商標権を得るには、智慧財産局に出願して登録公告を受ける必要があります。日本企業は、日本での出願から6か月以内であれば優先権を主張でき、出願料は1区分あたり3,000元から、登録後の権利期間は10年です。商標法第6条により、台湾内に住所または営業所がない外国企業は、代理人に委任して出願しなければなりません。ここでは、出願から登録、更新までの期限と費用を条文で整理します。
出願に必要なことと代理人
商標法第19条は、出願書に出願人、商標の図様、指定する商品または役務を記載し、商標専責機関に提出すると定めています。出願日は申請書を提出した日です。1つの出願で1つの商標を出願し、2つ以上の区分の商品または役務を指定できます。権利を急いで取得する必要がある場合は、理由を述べて加速審査費を納めると、加速審査を受けられます。
第6条は、商標の出願やその他の手続について、台湾内に住所または営業所がない場合は代理人に委任しなければならないと定めています。代理人は台湾内に住所があり、法に基づき商標代理業務を執行できる専門職業人員か、商標代理人の資格を持つ者に限られます。台湾内に住所も営業所もない日本企業は、台湾の弁護士(律師)などの専門職業人員、または登録された商標代理人に委任して出願します。
優先権の期限
第20条は、台湾と優先権を相互承認する国または世界貿易機関(WTO)の加盟地域で出願した商標について、最初の出願日から6か月以内に台湾へ同じ商標で出願すれば、優先権を主張できると定めています。日本はWTO加盟国です。優先権を主張するときは、出願と同時に宣言し、最初の出願日、受理した国または地域、出願番号を書類に書きます。さらに、出願日から3か月以内に、受理を証明する書類を提出します。最初の出願日または受理した国・地域の申告を欠く場合や、3か月以内に証明書類を出さない場合は、優先権は主張しなかったものとして扱われます。
特許の優先権期間(12か月)より短いため、商標は日本での出願後すぐに台湾出願の準備をします。
登録後の手続と期限
| 手続 | 期限 | 根拠 |
|---|---|---|
| 登録料の納付 | 審定書の送達後2か月以内 | 第32条 |
| 異議申立て(第三者) | 登録公告日から3か月以内 | 第48条 |
| 権利期間 | 登録公告の日から10年 | 第33条 |
| 更新の申請 | 権利期間の満了前6か月以内(満了後6か月以内は更新登録料が2倍) | 第34条 |
| 不使用による廃止の対象 | 正当な理由なく3年以上使用しない場合 | 第63条 |
登録料を期限までに納めないと、公告されず、登録されません。非意図的に遅れた場合に限り、期限後6か月以内に2倍の登録料を納めて公告を受けられる例外がありますが、第三者の権利に影響する場合は認められません。
費用(商標規費収費標準)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 出願料(第1類〜第34類、商品が20個以下) | 1区分3,000元 |
| 商品が20個を超える場合 | 1個ごとに200元加算 |
| 出願料(第35類〜第45類の役務) | 1区分3,000元。第35類の特定商品の小売役務を5件を超えて指定する場合は、1件ごとに500元加算 |
| 電子出願の減額 | 1件300元(指定が参考名称と同じ区分はさらに300元) |
| 加速審査費 | 1区分6,000元加算 |
| 登録料 | 1区分2,500元 |
| 更新登録料 | 1区分4,000元 |
| 異議申立て | 1区分4,000元 |
| 評定(無効審判)、廃止の請求 | 各1区分7,000元 |
たとえば第25類(衣類)で15品目を指定すると、出願料は3,000元、審定後の登録料は2,500元で、合計5,500元です。代理人の手数料は別にかかります。
手順
- 日本の出願日から6か月以内を期限として、台湾出願のスケジュールを管理表に入れる。
- 台湾の代理人を選び、委任する。
- 商標の図様と、指定する商品・役務を台湾の区分に合わせて確定する。
- 優先権を主張する場合は、出願と同時に宣言し、3か月以内に日本出願の証明書類を提出する。
- 審定を受けたら、2か月以内に登録料を納める。
注意点
- 優先権は6か月です。特許(12か月)の感覚で期限を管理すると、権利を逃します。
- 第4条は、台湾と商標を相互に保護する条約や協定がない国などの国民の出願を、受理しないことができると定めます。日本の出願にこの規定が問題となるかどうかは、本稿では確認していません。
- 登録しただけでは足りません。正当な理由なく3年以上使わない商標は、廃止の対象になります。
- 料金は商標規費収費標準114年6月版の金額です。申請時の金額を智慧財産局で確認します。
よくある質問
台湾の商標は何か月以内なら優先権を使えますか。
商標法第20条により、最初の出願日から6か月以内です。出願日から3か月以内に証明書類を提出します。
商標登録の費用はいくらですか。
出願料は1区分3,000元、登録料は1区分2,500元です。商品が20個を超えると1個ごとに200元が加わります。
商標権は何年有効ですか。
登録公告の日から10年で、10年ごとに更新できます。更新は満了前6か月以内に申請します。
日本企業は自分で出願できますか。
台湾内に住所または営業所がない場合は、代理人に委任して出願する必要があります(第6条)。
出典
- 全國法規資料庫「商標法」第6・19・20・32・33・34・48・63條(2026-10-17 查證):申請人於第一次申請日後六個月內,向中華民國就該申請同一之部分或全部商品或服務,以相同商標申請註冊者,得主張優先權。
- 全國法規資料庫「商標規費收費標準」第2〜4條(2026-10-17 查證):每類新臺幣三千元。