台湾での特許出願|日本からの優先権12か月・審査請求3年・出願料3,500元
台湾の特許は優先権12か月、審査請求は出願後3年以内、出願料3,500元。
日本で特許を出願した企業が台湾でも権利を取るなら、最初に守るべき期限は日本出願から12か月です。台湾の専利法第28条は、世界貿易機関(WTO)の加盟地域で最初に出願した発明について、その日から12か月以内に台湾へ出願すれば優先権を主張できると定めます。日本はWTO加盟国です。出願した後の審査請求は出願日から3年以内に行い、権利期間は出願日から20年です。必要な書類と主な料金を、専利法と専利規費収費辦法の条文で整理します。
優先権の期限
優先権の主張には3つの期限があります。
| 期限 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 12か月 | 最初の出願日から台湾へ出願するまで | 専利法第28条 |
| 16か月 | 最も早い優先権日から、最初の出願を受理した国の証明書類を提出するまで | 専利法第29条 |
| 16か月 | 優先権の主張を出願と同時に忘れた場合(故意でないとき)の回復申請 | 専利法第29条 |
優先権を主張する場合、出願と同時に、最初の出願日、受理した国または地域、最初の出願番号を申告します。最初の出願日または受理した国・地域の申告を欠く場合や、16か月以内に証明書類を提出しない場合は、優先権は主張しなかったものとして扱われます。優先権が認められると、新規性や進歩性の審査は優先権日を基準に行われます。
日本語での出願と代理人
第25条は、明細書、特許請求の範囲、必要な図面を、中国語で提出できない場合には外国語本で提出し、特許専責機関が指定する期間内に中国語本を補正できるとしています。外国語本を提出した日が出願日になります。期間内に中国語本を補正しないと、その出願は原則として受理されません。ただし、処分の前に補正した場合は、補正した日が出願日になり、外国語本は提出しなかったものとみなされます。外国語本の言語は、專利以外文本申請實施辦法第2条により、アラビア語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、韓国語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語に限られ、日本語は含まれます。発明特許を外国語本で出願するときは、明細書、1項以上の請求項、必要な図面を備える必要があります(同辦法第4条)。
第11条第2項は、台湾内に住所または営業所がない外国の出願人は、代理人に委任して出願しなければならないと定めています。代理人は、法令に別の定めがない限り、専利師に限られます(第11条第3項)。日本企業が台湾に拠点を持たない場合は、専利師に委任して出願することになります。
審査請求と公開
台湾の特許は、出願後に自動で審査されません。第38条は、出願日から3年以内に、誰でも実体審査を請求できると定め、3年以内に請求しなければ出願は取り下げたものとみなされます。請求を取り下げることもできません。第37条によれば、特許専責機関は出願日(優先権を主張すれば優先権日)から18か月が経過した時点で出願を公開します。
発明特許の権利は、第52条により、審定書の送達後3か月以内に証書費と第1年の年金を納めた後に公告され、公告の日から発生します。権利期間は出願日から20年で満了します。
主な料金(専利規費収費辦法)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 発明特許の出願 | 1件3,500元 |
| 早期公開の申請 | 1件1,000元 |
| 実体審査の請求(50頁以下・請求項10項以内) | 1件7,000元 |
| 請求項が10項を超える場合 | 1項ごとに800元加算 |
| 50頁を超える場合 | 50頁ごとに500元加算 |
| 優先権主張の回復 | 1件2,000元 |
| 年金(第1年〜第3年) | 年2,500元 |
電子出願なら出願料が1件600元減額されます。出願書の発明の名称、出願人名、発明者名、要約に英訳を併記すると、出願料がさらに800元減額されます(先に提出した外国語本が英語の場合は対象外)。加速審査は、商業上の実施に必要な場合などで1件4,000元です。
手順
- 日本出願の日から12か月以内に台湾出願の期限を管理表へ入れる。
- 台湾の専利師を選び、委任状を出す。
- 明細書などの外国語本(または中国語訳)、優先権の申告書類を準備する。
- 出願後、出願日から3年以内に実体審査を請求する。
- 査定を受けたら、3か月以内に証書費と第1年の年金を納める。
注意点
- 12か月の起算点は、最初に出願した日(日本の出願日)です。台湾の出願を準備する日程は、この日から逆算します。
- 審査請求を3年以内に出さなければ、出願は取り下げ扱いになります。しかも請求は取り下げられません。
- 料金は専利規費収費辦法の108年版にもとづきます。申請時に金額が改定されている場合は、改定後の金額を納めます。
- 外国語本で出願する場合も、中国語本の提出期限を守らないと受理されません。
よくある質問
日本の出願から何か月以内なら優先権を主張できますか。
専利法第28条により、最初の出願日から12か月以内に台湾へ出願すれば主張できます。
台湾の特許は自動的に審査されますか。
自動では審査されません。出願日から3年以内に実体審査を請求しないと、出願は取り下げたものとみなされます。
台湾の特許権の存続期間はどれくらいですか。
発明特許は出願日から20年です。
実体審査の請求料はいくらですか。
50頁以下、請求項10項以内で7,000元です。
出典
- 全國法規資料庫「專利法」第11・25・28・29・37・38・52條(2026-10-17 查證):發明專利申請日後三年內,任何人均得向專利專責機關申請實體審查。
- 全國法規資料庫「專利規費收費辦法」第2條(2026-10-17 查證):申請發明專利,每件新臺幣三千五百元。