台湾の最低賃金|2026年は月額29,500元・時給196元、2027年は30,900元
台湾の最低賃金は2026年が月29,500元・時給196元。2027年1月に月30,900元へ。
2026年1月1日から台湾の最低工資は月額29,500元、時給196元です。行政院は2027年1月からさらに月額30,900元、時給205元へ引き上げると決めています。台湾で現地採用の給与設計をする日本企業は、2026年の数字だけでなく、すぐに適用が切り替わる2027年の水準を見込んで予算を組む必要があります。日本の都道府県別最低賃金とは違い、台湾は全国一律の金額が法律で決まる点も押さえておきます。
2026年と2027年の金額
勞動部の最低工資審議会は2025年9月26日に、2026年1月1日から月額を28,590元から29,500元へ910元(3.18%)、時給を190元から196元へ引き上げると決めました。行政院の政策ページ(2026年10月14日付、資料提供は勞動部)によると、その後、2027年1月から月額30,900元、時給205元とすることも行政院が核定しています。
| 適用開始 | 月額最低工資 | 時給最低工資 | 前年比(月額) |
|---|---|---|---|
| 2025年1月1日 | 28,590元 | 190元 | 4.08% |
| 2026年1月1日 | 29,500元 | 196元 | 3.18% |
| 2027年1月1日 | 30,900元 | 205元 | 4.745% |
2027年の月額は2026年に比べて1,400元高く、行政院は10年あまりで最大の上げ幅と説明しています。2016年の月額20,008元と比べると約54.4%の上昇です。台湾で正社員を採用する場合、月額が29,500元を下回る提示は2026年中はできず、2027年1月の給与から30,900元が下限になります。
最低工資法のルール
2024年1月1日施行の最低工資法は、従来の行政命令だった基本工資を法律に引き上げたものです。第3条は適用対象を労働基準法の適用を受ける労働者としており、外国人従業員も労働者である限り対象になります。第5条は、労使が合意した賃金が最低工資を下回るときは、最低工資を賃金の額とみなすと定めます。合意書に低い金額を書いても、法律上は最低工資に置き換わります。
調整の手続きも法律に書かれています。第13条は、審議会が通過した翌日から10日以内に勞動部が行政院へ報告し、核定後に公告実施するとしています。第14条は、行政院が核定した最低工資を原則として翌年1月1日から実施すると定めます。毎年9月前後に審議会が開かれ、翌年1月の金額が決まるカレンダーで動きます。
違反した場合の罰則
第17条は、合意した賃金が最低工資を下回る雇用主や事業単位に対し、直轄市・県(市)の主管機関がNT$20,000以上NT$1,000,000以下の罰鍰を科すとしています。条文は、事業規模、違反人数、違反情節に応じて、罰鍰を法定の最高額の2分の1まで加重できると定めています。処分を受けた事業単位の名称、負責人の氏名、処分日、罰鍰額は公布され、期限付きで改善を命じられ、未改善なら按次処罰となります。
手順
- 現地採用ポジションごとに、月給制か時給制かを決める。
- 月給制の場合は、2026年中は月29,500元以上、2027年1月支給分から30,900元以上になるよう給与表を作る。
- 時給制(パートタイム、アルバイト)は、2026年は196元、2027年1月以降は205元を下限に設定する。
- 労働契約書に賃金額と計算方法を書き、勞基法第23条が求める賃金清冊の項目と合わせる。
- 毎年9月に審議会の決定を確認し、翌年1月に向けて給与テーブルを更新する。
注意点
- 最低工資は月額と時給の2本立てです。月額だけで時給制従業員の給与を判断しないでください。
- 2027年の額は、2026年9月24日の審議会の結論を行政院が核定した段階の情報です。実施前に勞動部の公告で正式な金額を再確認します。
- 外国人従業員にも適用されます。日本から出向する駐在員は、出向元の給与と別に、現地雇用契約の賃金が基準を下回らないかを見ます。
- 労働基準法第84条の1が適用される職種(警備員など)は、最低工資を労使が届け出た正常労働時間で計算するため、単純に月額と比べられない場合があります。
よくある質問
台湾の最低賃金は今いくらですか。
2026年1月1日から、月額29,500元、時給196元です。2027年1月1日に月額30,900元、時給205元へ変わります。
最低賃金は外国人にも適用されますか。
最低工資法第3条は、労働基準法の適用を受ける労働者を対象としています。国籍による区別はなく、外国人従業員も同じ基準です。
契約で最低賃金より低い金額を合意したらどうなりますか。
第5条により、合意した賃金が最低工資を下回る場合は最低工資が賃金の額になります。加えて雇用主にはNT$20,000以上NT$1,000,000以下の罰鍰が科される可能性があります。
次の改定はいつ決まりますか。
2027年分は、2026年9月24日の最低工資審議会で決まりました(勞動部の新聞稿)。2028年分は、最低工資法第10条により2027年の第3四半期の審議会で審議されます。
出典
- 勞動部「最低工資連十漲!」(2025-09-26)(2026-10-17 查證):每月最低工資由28,590元調整至29,500元,調升910元,調幅3.18%。
- 行政院「最低工資,連11年調升」(115-10-14)(2026-10-17 查證):116年1月1日:月薪調整至30,900元,調升1,400元(4.745%);時薪調至205元(4.59%)。
- 全國法規資料庫「最低工資法」(2026-10-17 查證):勞工與雇主雙方議定之工資,不得低於最低工資。
- 勞動部「最低工資連11漲!」(2026-09-24の審議会)(2026-10-17 確認):自116年1月1日起,每月最低工資由29,500元調整至30,900元,調升1,400元,調幅4.745%。