台湾の個人所得税率と控除額|2025年分は5〜40%の5段階、免税額97,000元・標準控除131,000元、2026年分は一部が引き上げ
2025年分は免税額97,000元、標準控除131,000元、薪資特別控除218,000元。税率は5〜40%の5段階。
台湾の個人の所得税は、「綜合所得税」と呼ばれ、課税される所得から免税額や控除額を引き、残った額に5%から40%の累進税率をかけて計算します。免税額や控除額、課税の区分の金額は、物価の上昇に応じて、財政部が毎年公告します。この記事では、所得税法の条文と、財政部の2025年分(民国114年度)と2026年分(民国115年度)の公告の数字にもとづいて、税率と主な控除を整理します。居住者になるかどうかの判定は別稿で扱い、日台の租税取決めの扱いは含みません。
税率と課税の区分
所得税法第5条第2項は、課税の区分と累進税率を定めています。条文の基準額(52万元、117万元など)は、物価の上昇に応じて調整されます。同条は、免税額と課税区分の金額を、毎年度の開始前に財政部が計算して公告すると定めています。
財政部の公告による、各年度の課税区分は次のとおりです(単位:新台湾ドル)。
| 税率 | 2025年分(114年度、2026年5月に申告) | 2026年分(115年度、2027年5月に申告) |
|---|---|---|
| 5% | 0〜590,000 | 0〜610,000 |
| 12% | 590,001〜1,330,000 | 610,001〜1,380,000 |
| 20% | 1,330,001〜2,660,000 | 1,380,001〜2,770,000 |
| 30% | 2,660,001〜4,980,000 | 2,770,001〜5,190,000 |
| 40% | 4,980,001以上 | 5,190,001以上 |
速算公式(応納税額 = 綜合所得純額 × 税率 − 累進差額)の累進差額は、2025年分が0、41,300、147,700、413,700、911,700元で、2026年分が0、42,700、153,100、430,100、949,100元です。
主な免税額と控除額
財政部の公告の一覧表によると、主な金額は次のとおりです(単位:新台湾ドル)。
| 項目 | 2025年分 | 2026年分 |
|---|---|---|
| 免税額(1人) | 97,000 | 101,000 |
| 免税額(70歳以上の納税義務者、配偶者、扶養の直系尊属) | 145,500 | 151,500 |
| 免税額(扶養する未成年の子) | 97,000 | 151,500 |
| 標準控除額(単身) | 131,000 | 136,000 |
| 標準控除額(配偶者あり) | 262,000 | 272,000 |
| 薪資所得特別控除 | 218,000 | 227,000 |
| 身心障害特別控除 | 218,000 | 227,000 |
上の表のうち、未成年の子の行は、財政部の一覧表ではなく、所得税法第17条の改正にもとづいています。第17条は2026年9月11日に改正公布され、2026年1月1日から施行されました。扶養する未成年の子の免税額は、70歳以上の人の場合と同じく、50%が加算されます。2026年分は、101,000元 × 1.5 = 151,500元です(算術は本稿のものです)。2025年分は改正の前なので、97,000元のままです。財政部の一覧表(2025年11月27日製表)はこの改正より前のもので、改正を反映していません。再公告があったかどうかは、本稿では確認していません。
所得税法第17条には、このほか、列挙控除(寄付、保険料、医療費、災害損失、住宅ローンの利息)と、特別控除(財産取引損失、儲蓄投資、教育学費、幼児学前、長期照顧、住宅賃借料など)が定められています。たとえば、幼児学前特別控除は、2024年1月1日から、6歳以下の子について、第1子は年15万元、第2子以降は1人につき年22.5万元です。保険料の列挙控除は、人身保険が1人年24,000元までです。ただし、全民健康保険、労工保険、農民健康保険、国民年金保険、軍公教保険の保険料は、金額の上限がありません。
計算の例
2025年分で、単身の居住者が薪資収入のみ1,500,000元を得た場合の概算は、次のとおりです。この計算は、本稿の試算で、他の控除や税額控除は考慮していません。
- 綜合所得純額 = 1,500,000 − 218,000(薪資所得特別控除)− 97,000(免税額)− 131,000(標準控除)= 1,054,000元
- 区分は12%の区分です。応納税額 = 1,054,000 × 12% − 41,300 = 85,180元
申告の時期
居住者の結算申告は、毎年5月1日から5月31日です(所得税法第71条)。2025年分は、2026年5月に申告します。
手順
- その年の居住者かどうか(台湾に居留した日数が183日以上か)を判定する。
- 台湾源泉の所得を集計する。
- 財政部が公告した、その年度の免税額、標準控除、薪資特別控除を確認する。
- 列挙控除を使う場合と標準控除を使う場合を比べて、有利な方を選ぶ。
- 課税区分と速算公式で、応納税額を計算する。
- 翌年の5月1日から5月31日に申告する。
注意点
- 金額は毎年調整されます。申告する年度の公告を確認します。
- 標準控除と列挙控除は、どちらか一方を選びます(所得税法第17条第1項第2号)。
- 日本から派遣された駐在員が居住者になる場合は、日本側の課税との調整が別に必要です。
- 所得基本税額(最低税負担制度)の計算は、本稿では扱いません。
よくある質問
台湾の所得税の最高税率は。
40%です。2025年分では、綜合所得純額が4,980,001元以上の部分に適用されます。
2025年分の免税額はいくらですか。
1人97,000元です。70歳以上の納税義務者などは145,500元です。
標準控除額はいくらですか。
2025年分は、単身131,000元、配偶者ありで262,000元です。
2026年分の金額はいつ決まりますか。
財政部が公告した一覧表では、免税額101,000元、標準控除は単身136,000元、配偶者あり272,000元です。所得税法第17条の改正により、扶養する未成年の子の免税額は151,500元です。2027年5月に申告します。
出典
- 財政部「公告114年度綜合所得稅及所得基本稅額相關免稅額、扣除額、課稅級距…」(一覧表・速算公式)(2026-10-17 查證):114年度綜合所得稅速算公式。
- 財政部「公告115年度綜合所得稅及所得基本稅額相關免稅額、扣除額、課稅級距…」(一覧表・速算公式)(2026-10-17 查證):115年度綜合所得稅及所得基本稅額相關免稅額、扣除額及課稅級距金額一覽表。
- 全國法規資料庫「所得稅法」第5・17條(2026-10-17 查證):標準扣除額:納稅義務人個人扣除十二萬元;有配偶者加倍扣除之。