台湾の減価償却と耐用年数|耐用年数表より短くできない・乗用車の取得原価は250万元まで・残価を見積もる
耐用年数は耐用年数表の年数より短くできない。新規購入の乗用車の取得原価は250万元までが償却の対象。
台湾子会社が工場の設備や車両を購入すると、毎年の減価償却費が損益に入り、税務上の費用になります。台湾では、償却の方法の選択と、耐用年数の下限、車両の取得原価の上限が、税法と査核準則に定められています。この記事では、所得税法と、営利事業所得税査核準則の条文にもとづいて、償却の方法、耐用年数の扱い、残価、乗用車の特例、使用済み資産の扱いを整理します。耐用年数表の個別の資産の年数は、表を直接確認する必要があり、この記事では扱いません。
償却の方法
所得税法第51条第1項は、固定資産の減価償却の方法を、次のいずれか、または財政部が認めた方法から選ぶと定めています。
- 平均法
- 定率遞減法
- 年數合計法
- 生產數量法
- 工作時間法
資産の種類が多い場合は、分類して総合的に計算できます。
営利事業所得税査核準則第95条第1号は、営利事業が同じ会計年度に、異なる種類の固定資産について、第51条に従って、異なる方法を使えると定めています。
耐用年数の下限
所得税法第51条第2項は、固定資産の耐用年数は、固定資産耐用年数表の規定によると定めています。同条第3項は、耐用年数を、政府が奨励して特別に短くする場合を除き、この表の最短の年数より短くしてはならないと定めています。
査核準則第95条第2号も、固定資産の減価償却は、固定資産耐用年数表の耐用年数より短くない年数で、毎年、率に従って、途切れずに計上すると定めています。耐用年数の変更に、税務機関の承認は要りません。計上していなかった償却は、計上すべき年度で調整して補います。営業に使わず遊休になっている資産も、工作時間法や生産数量法を使う場合を除き、償却を続けます。
耐用年数表より短い年数で償却した場合は、中小企業発展条例第35条第2項に当たる場合を除き、超過して償却した部分は認められません。
残価
所得税法第54条は、固定資産の減価償却のとき、残価を見積もり、残価を引いた残りを計算の基礎にすると定めています。耐用年数が終わっても使い続ける場合は、残価について、償却を続けられます(同条第3項)。
査核準則第95条第7号は、事実として残価が見込める場合は、残価を成本から引いた残りを、償却の基礎にすると定めています。第8号は、耐用年数が終わっても使い続ける場合に、使用できる年数を自分で見積もり、残価を新たに見積もったうえで、同じ方法で償却を続けられると定めています。
使用済み資産・修繕・大規模な検査
第95条第3号は、使用済みの固定資産を取得した場合に、その未使用の年数を耐用年数として、規定に従って償却すれば、認められると定めています。
第5号は、改装費や大規模な検査費が資本的支出なら、その資産の実際の原価の残高に加え、前回の大規模な検査費の残りを除き、未使用の年数を耐用年数として償却すると定めています。
乗用車の取得原価の上限
第95条第13号は、新しく購入した乗用小型車の償却のとき、実際の取得原価は、次の上限までとすると定めています。
| 取得時期 | 取得原価の上限 |
|---|---|
| 2003年12月31日まで | 150万元 |
| 2004年1月1日以後 | 250万元 |
上限を超える原価で償却した額は認められません。小型乗用車の賃貸を業とする事業が、営業用に購入する乗用小型車は、2004年1月1日以後に購入したものについて、取得原価の上限が500万元です(第14号)。
手順
- 資産の種類ごとに、償却の方法(平均法、定率遞減法など)を選ぶ。
- 固定資産耐用年数表で、資産ごとの最短の耐用年数を確認する。
- 耐用年数を、表の年数より短くならないように決める。
- 残価が見込める場合は、残価を見積もって、取得原価から引く。
- 新規購入の乗用小型車は、取得原価の上限(250万元)を超えた部分を償却の対象から除く。
- 使用済みの資産は、未使用の年数を耐用年数にして償却する。
- 耐用年数が終わっても使う資産は、残価を再度見積もって、償却を続けるかを決める。
注意点
- 耐用年数表の年数は「最短の年数」です。表より長い年数で償却することは、条文上、禁じられていません。
- 営業に使わず遊休になっている資産も、原則として償却を続けます。
- 乗用小型車を売却した場合の損益は、通常の償却で計算した未償却残高が基礎です(第15号)。
- 加速償却を選ぶ場合の方法は、平均法と定率遞減法に限られます(第12号)。
よくある質問
台湾では、耐用年数を自由に決められますか。
耐用年数表の最短の年数より短くはできません(所得税法第51条第3項)。長い年数は条文上禁じられていません。
乗用車の償却に上限はありますか。
新規購入の乗用小型車は、2004年1月1日以後の購入なら、取得原価が250万元を超える部分は償却の対象外です(査核準則第95条第13号)。
償却の方法は何が選べますか。
平均法、定率遞減法、年數合計法、生產數量法、工作時間法などです(所得税法第51条第1項)。
耐用年数が終わっても使っている資産は、償却を続けますか。
残価について償却を続けられます(所得税法第54条第3項)。残価を新たに見積もる方法は、査核準則第95条第8号に定められています。
出典
- 全國法規資料庫「所得稅法」第51・54條(2026-10-17 查證):各種固定資產計算折舊時,其耐用年數,除經政府獎勵特予縮短者外,不得短於該表規定之最短年限。
- 全國法規資料庫「營利事業所得稅查核準則」第95條(2026-10-17 查證):實際成本以不超過新臺幣二百五十萬元為限。