台湾の物価動向2026|CPI年増率2.73%・PPI18.12%(9月)と企業コストへの影響
台湾の2026年9月のCPIは前年同月比2.73%、PPIは18.12%の上昇(主計総処、10月7日発表)。
台湾の行政院主計総処が2026年10月7日に発表した統計によると、2026年9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.73%の上昇、生産者物価指数(PPI)は18.12%の上昇でした。台湾に拠点を置く日本企業にとって、CPIは従業員の給与改定や賃料交渉の目安として使われることがあり、PPIは原材料や部材の調達コストを見るときの参考になります。ここでは主計総処が毎月公表するデータから、2026年の月別推移をまとめます。なお、本稿の数字は前年同月比の変化率で、「物価の絶対水準」(日本の物価との比較)を示すものではありません。
2026年1月〜9月の月別推移
主計総処の統計発表一覧に載る、各月の前年同月比です。発表日は翌月の5〜8日前後です。
| 対象月 | CPI年増率 | PPI年増率 | 発表日 |
|---|---|---|---|
| 2026年1月 | 0.69% | -2.01% | 2月5日 |
| 2026年2月 | 1.75% | -1.07% | 3月6日 |
| 2026年3月 | 1.20% | 2.53% | 4月8日 |
| 2026年4月 | 1.74% | 8.54% | 5月7日 |
| 2026年5月 | 2.20% | 14.11% | 6月5日 |
| 2026年6月 | 2.60% | 15.10% | 7月7日 |
| 2026年7月 | 2.54% | 16.94% | 8月6日 |
| 2026年8月 | 2.04% | 16.75% | 9月8日 |
| 2026年9月 | 2.73% | 18.12% | 10月7日 |
CPIは2026年1月の0.69%から9月の2.73%へ上がり、1年前の2025年9月(1.25%)と比べると約1.5ポイント高い水準です。PPIは2026年1月と2月はマイナスでしたが、3月にプラスへ転じ、9月には18.12%まで拡大しました。
輸入物価も上昇
同じ発表では、米ドル建ての輸入物価指数(IPI)と輸出物価指数(EPI)の年増率も公表されています。2026年9月はIPIが24.07%、EPIが25.76%の上昇でした。2025年9月は、IPIが1.90%、EPIが0.12%それぞれ下落していたため、1年で大きく反転したことになります。台湾で製造・輸出入を行う企業は、為替だけでなく、仕入れ価格の上昇を価格転嫁できるかを確認する必要があります。
前年同月比の読み方
前年同月比の変化率は、1年前の水準が低いほど大きく出やすい性質があります。2025年9月のPPIは前年同月比で3.73%下落していました。2026年9月の18.12%は、前年同月が下落していた時期との比較であることを踏まえて読みます。単月の変化率だけで先行きを断定せず、月別の推移と、自社が実際に支払う仕入れ価格の動きを並べて見ます。
CPIの2.73%という数字も同様です。2025年9月は1.25%で、2025年10月は1.48%、12月は1.31%と、2025年後半は1%台前半で推移していました。2026年に入って1月の0.69%から段階的に上がり、5月以降は2%台になっています。
最低賃金・給与との関係
2026年1月から台湾の最低工資は月額29,500元に上がり、調整率は3.18%でした。2026年9月のCPI(2.73%)と比べると、最低賃金の引き上げ率が物価上昇率を上回る状況です。2027年1月には月額30,900元(4.745%増)に上がる予定のため、現地採用の給与テーブルは、物価だけでなく最低賃金の引き上げも織り込んで更新します。
手順
- 主計総処の「物価」の発表一覧で、直近月のCPI・PPI・IPI・EPIを確認する。
- 自社の仕入れ品目が輸入中心か国内調達中心かで、IPIとPPIのどちらを重視するかを決める。
- 従業員の昇給率の検討には、CPIの12か月平均と最低賃金の改定率を併記して使う。
- 賃料の改定条項があれば、契約書がCPI連動かを確認し、発表日を契約の通知日に合わせる。
- 毎月5〜8日前後の発表に合わせて、社内の原価レポートを更新する。
注意点
- 本稿の数値は前年同月比です。台湾の物価水準が日本より高いか低いかは、この統計では判断できません。
- PPIは製造業などの出荷段階の価格で、消費者の買い物価格ではありません。両者を混同しません。
- 数字は、主計総処が各月に発表した時点のものです。意思決定には、主計総処の最新のデータを確認します。
- 月ごとの変動は大きいので、1か月だけの数字で給与や価格改定を決めず、数か月の推移を見ます。
よくある質問
台湾の2026年9月のCPIはいくらですか。
前年同月比2.73%の上昇です。主計総処が2026年10月7日に発表しました。
台湾の物価は2026年に入ってどう動きましたか。
CPIの年増率は1月の0.69%から9月の2.73%へ上昇しました。PPIは1月の-2.01%から9月の18.12%へ上昇しています。
PPIとCPIは何が違いますか。
CPIは消費者が買う財・サービスの価格、PPIは生産者が出荷する段階の価格の変化率です。9月はCPIが2.73%、PPIが18.12%でした。
台湾の物価統計はどこで確認できますか。
行政院主計総処の中華民国統計資訊網で、物価の発表一覧と月報を確認できます。
出典
- 中華民国統計資訊網(主計總處)「新聞稿」一覧:物価(2026-10-17 確認):115年9月消費者物價指數(CPI)年增率漲2.73%,生產者物價指數(PPI)年增率漲18.12%。
- 勞動部「最低工資連十漲!」(2026-10-17 確認):每月最低工資由28,590元調整至29,500元,調升910元,調幅3.18%。