台湾の営業税申告|2か月ごとに翌期15日以内、滞報金・怠報金、納め過ぎは留抵か還付か
2か月を1期として次期開始から15日以内に申告。遅れると滞報金、30日超は怠報金。
台湾の営業税(付加価値型の間接税)は、日本の消費税と似た仕組みで、営業人が2か月ごとに申告して納めます。申告を忘れると、金額に応じた加算金があり、納め過ぎがあったときの扱いも条文で決まっています。この記事では、加値型及非加値型営業税法の条文にもとづいて、申告の周期と期限、遅れたときの加算金、納め過ぎの扱い、台湾に営業場所のない外国の事業者から買ったサービスの扱いを整理します。税率や発票の種類は別稿で扱っています。
申告の周期と期限
営業税法第35条第1項は、営業人が、売上の有無にかかわらず、2か月を1期として、次の期が始まってから15日以内に、決められた書式の申告書を主管稽徴機関に提出し、売上額と納めるべき税額または納め過ぎの税額を申告すると定めています。納めるべき税額がある場合は、先に国庫に納めてから、納付の領収書を添えて申告します。
同条第2項は、営業税法第7条により零税率が適用される貨物やサービスを売る営業人が、申請により1か月を1期として、翌月15日までに申告できると定めています。ただし、同じ年度内にこの選択を変えることはできません。
統一発票を使う営業人は、申告書に統一発票明細表を添付します(同条第3項)。
2か月の区切りと期限は、施行細則第38条の1が定めています。1月、3月、5月、7月、9月、11月の15日までに、前の期の売上額と税額を申告します。たとえば、1月15日までの申告は、前年の11月と12月の分です。
遅れたときの加算金
営業税法第49条は、営業人が期限内に売上額または統一発票明細表を申告しなかった場合の加算金を定めています。
| 遅れた期間 | 加算金 | 金額の範囲 |
|---|---|---|
| 30日以内 | 納めるべき税額に、2日遅れるごとに1%の滞報金 | 1,200元以上12,000元以下 |
| 30日を超える | 確定した納税額の30%の怠報金 | 3,000元以上30,000元以下 |
| 納めるべき税額がない場合 | 滞報金は1,200元 | 怠報金は3,000元 |
さらに、30日を超えて申告せず、納税もしないと、脱漏税額の5倍以下の罰金が科されることがあり、営業停止になる場合もあります(第51条第2号)。税務当局は、30日を超えて売上を申告しない営業人について、調べた資料で売上額と税額を決めて、補徴することができます(第43条第1項第1号)。
納め過ぎの扱い
営業税法第39条は、営業人が申告した納め過ぎの税額(溢付税額)を、次の場合に、税務当局が確認して還付すると定めています。
- 零税率の貨物またはサービスを売ったために納め過ぎた税。
- 固定資産を取得したために納め過ぎた税。
- 合併、譲渡、解散、または廃止の申請で登記を廃止する場合の、納め過ぎの税。
これ以外の納め過ぎは、次の期の営業税から差し引く(留抵)のが原則です。ただし、特殊な事情があって財政部の承認を得れば、還付されることもあります。
台湾に営業場所のない外国の事業者からの購入
第36条第1項は、台湾に固定の営業場所がない外国の事業者や団体が台湾で役務を売る場合、その役務の買い手が、報酬を払った期の次の期が始まってから15日以内に、支払額に所定の税率をかけた営業税額を納めると定めています。ただし、買い手が、第4章第1節の方式で税額を計算する営業人で、購入した役務を課税の貨物や役務の事業だけに使う場合は、納める必要がありません。第8条第1項の免税の貨物や役務も兼ねて営む営業人は、財政部が定める比率で納めます。
台湾に営業場所のない外国の事業者が、インターネットなどで台湾内の個人に電子役務を売る場合の登記の基準は、別稿で扱っています。
手順
- 営業人として、2か月ごとの期を、カレンダーに登録する。
- 期が終わったら、売上額、仕入に関する進項税額、統一発票明細表を集計する。
- 次の期の最初の15日以内に、申告書を主管稽徴機関に提出する。
- 納めるべき税額がある場合は、先に国庫に納め、領収書を添える。
- 零税率の売上が中心の場合は、1か月を1期とする申請を、年度の初めに検討する(年度内は変更できない)。
- 納め過ぎ(溢付)が出たときは、還付の対象か、留抵かを確認する。
- 外国の事業者から役務を買った場合は、買い手の納付義務(第36条)を確認する。第4章第1節の営業人で課税売上だけに使うなら免除、免税売上も兼営するなら財政部の比率で納める。
注意点
- 売上がない期も、申告は必要です(第35条第1項は「有無にかかわらず」と定めます)。
- 申告期限が休日にあたる場合の扱いは、本稿では扱いません。
- 滞報金と怠報金の「納めるべき税額」は、申告が遅れた期の税額で計算します。
- 小規模営業人など、申告の方法が異なる営業人は、本稿の対象外です。
よくある質問
台湾の営業税は、いつまでに申告しますか。
2か月を1期として、次の期が始まってから15日以内です(営業税法第35条)。
申告が遅れると、いくらの加算金がかかりますか。
30日以内の遅れは、2日ごとに納めるべき税額の1%で、1,200元以上12,000元以下の滞報金です。30日を超えると、3,000元以上30,000元以下の怠報金です(第49条)。
売上がなくても申告は必要ですか。
必要です。条文は「有無にかかわらず」と定めています(第35条第1項)。
納め過ぎた営業税は戻りますか。
零税率の売上、固定資産の取得、合併や解散の場合は還付されます。その他の納め過ぎは、次の期の税額から差し引かれます(第39条)。
出典
- 全國法規資料庫「加值型及非加值型營業稅法」第35・36・39條(2026-10-17 查證):營業人除本法另有規定外,不論有無銷售額,應以每二月為一期,於次期開始十五日內。
- 全國法規資料庫「加值型及非加值型營業稅法」第43・49・51條(2026-10-17 查證):每逾二日按應納稅額加徵百分之一滯報金。