台湾の特別休暇(年次有給)の日数|勤続6か月で3日・1年で7日・未消化日数の賃金
勤続6か月で3日、1年で7日、2年で10日、3年で14日、5年で15日。未消化日数は賃金で精算。
台湾で従業員を雇う日本企業の人事担当者は、台湾の特別休暇の日数と精算の方法を、現地の法律で確認する必要があります。勞動基準法第38条が、日数の表、日の決め方、使い切れなかった分の扱いを定めています。年度の終わりや契約の終了時に、未消化分の日数を賃金で精算する規定があります。この記事では、日数、取得の期間、精算の計算方法を、条文で確認します。
勤続年数ごとの日数
勞動基準法第38条第1項は、同じ雇用主または事業単位で、継続して一定期間働いた労働者に、特別休暇を与えると定めています。日数は次のとおりです。
| 継続勤務の期間 | 特別休暇の日数 |
|---|---|
| 6か月以上1年未満 | 3日 |
| 1年以上2年未満 | 7日 |
| 2年以上3年未満 | 10日 |
| 3年以上5年未満 | 毎年14日 |
| 5年以上10年未満 | 毎年15日 |
| 10年以上 | 1年ごとに1日を加え、30日まで |
労働者が特別休暇の条件を満たした時点で、権利を取得します。勤続年数の数え方は、勞基法施行細則第5条によります(施行細則第24条第1項)。
いつ使うか|日の決め方
特別休暇の日は、労働者が決めます。ただし、雇用主が企業経営上の急迫した必要があるとき、または労働者が個人的な事情のときは、相手と協議して調整できます(第38条第2項)。
雇用主は、労働者が特別休暇の条件を満たしたときに、この規定にもとづいて休暇の日を決めるよう告知する義務があります(第38条第3項)。施行細則第24条第3項は、その告知を、条件を満たした日から30日以内に行うと定めています。
特別休暇を使える期間は、労使が協議して、次のいずれかを選びます(施行細則第24条第2項)。
- 雇用の開始日から数えた1年間(ただし、6か月以上1年未満で取得した分は、権利を取得した後の6か月間)
- 毎年1月1日から12月31日まで
- 学校の学年度、事業単位の会計年度、または労使が約束した年度の期間
使い切れなかった日数の精算
第38条第4項は、年度の終了または契約の終了で使えなかった日数について、雇用主が賃金を支払うと定めています。ただし、年度終了時の未消化日数を、労使の協議で次の年度に繰り越した場合は、その次の年度の終了または契約の終了で、まだ使えていない日数に賃金を払います。
施行細則第24条の1は、賃金の計算を次のように定めています。
- 未消化の日数に、1日分の賃金を掛けます。
- 1日分の賃金は、年度の終了または契約の終了の前日の、通常の勤務時間で得る賃金です。月給制の場合は、年度の終了または契約の終了の直前の1か月の、通常の勤務時間で得る賃金を、30で割った額です。
- 繰り越した場合は、もとの年度の終了時に支払うべき賃金を基準とします。
- 支払期限は、年度の終了では、契約で定めた賃金支払日、または年度の終了後30日以内です。契約の終了では、施行細則第9条によります。
- 繰り越した日数は、次の年度に休暇を請求したとき、優先して差し引きます。
記録と通知
雇用主は、労働者の毎年の特別休暇の日と、未消化日数に支払った賃金の額を、勞基法第23条の賃金台帳に記載します。また、毎年定期的に、その内容を書面で労働者に通知します(第38条第5項)。
労働者がこの条の権利を主張したとき、雇用主が権利は存在しないと考える場合は、雇用主が立証責任を負います(第38条第6項)。
違反したときの罰則
勞基法第79条第1項は、第38条を含む複数の条文に違反した場合の罰金を、2万元以上100万元以下と定めています。さらに、主管機関は、事業の規模、違反した人数、違反の情状により、罰金を最高額の2分の1まで加重できます(同条第4項)。
手順
- 従業員ごとに、入社日と継続勤務の期間を記録する。
- 条件を満たした日(6か月、1年、2年など)の日付を、カレンダーに入れる。
- 条件を満たした日から30日以内に、特別休暇の日を決めるよう、従業員に告知する。
- 特別休暇の使える期間(入社日起算、暦年、会計年度など)を、労使で協議して決める。
- 年度の終了時に、未消化日数を確認し、賃金を計算して、30日以内に支払う。繰り越す場合は協議して記録する。
- 特別休暇の日と、支払った賃金を、賃金台帳に記載し、毎年書面で通知する。
注意点
- 使える期間として、雇用の開始日から数えた1年間を選んだ場合、6か月以上1年未満で取得した分は、権利を取得した後の6か月間に使います(施行細則第24条第2項)。
- 年度終了時の未消化日数の繰り越しは、条文が「労使の協議」を条件にしています。
- 本稿は条文の整理です。自社の就業規則の運用は、現地の専門家に確認します。
よくある質問
入社して6か月たつと、何日の特別休暇がありますか。
6か月以上1年未満で3日です(勞基法第38条第1項)。
5年以上10年未満の従業員の日数は。
毎年15日です。10年以上は、1年ごとに1日を加え、30日までです。
使い切れなかった日数はどうなりますか。
年度の終了または契約の終了で、雇用主が賃金を支払います。労使の協議で、次の年度に繰り越すこともできます。
月給制の従業員の1日分の賃金はどう計算しますか。
年度の終了または契約の終了の直前の1か月の、通常の勤務時間で得る賃金を、30で割った額です(施行細則第24条の1)。
出典
- 全國法規資料庫「勞動基準法」第38・79條(2026-10-17 查證):六個月以上一年未滿者,三日。
- 全國法規資料庫「勞動基準法施行細則」第24・24-1條(2026-10-17 查證):按勞工未休畢之特別休假日數,乘以其一日工資計發。